ペットの病気・気になる症状

【 ひふ 】 猫のイボには要注意

こんにちは!

獣医師の足立です。

先日、インターペットというペットのイベントに家族で行ってきました。

ペット連れの方が多くて、

普段ではあまり見れない種類の犬がたくさんいて

私も子供も大興奮でした!

 

 

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今日は皮膚の腫瘍のひとつ

猫の肥満細胞腫についてお話します。

犬でもできる腫瘍ですが、

犬の物とは病態や治療法がだいぶ違ってきます。

 

 

 

【 肥満細胞腫とは? 】

免疫細胞である肥満細胞が腫瘍化したもの

猫の皮膚腫瘍で2番目に多い。

数ミリから米粒大のしこり

大きなものでは潰瘍化するものもあります。

おもに頭部や首の皮膚に発生することが多いです。

 

 

●できる場所による違い

皮膚型 :皮膚にできるもの

内蔵型 :特に脾臓にできるもの

 

●型による違い

肥満細胞型

― 高分化型 :低悪性度、ほとんどがこれ

― 低分化型 :高悪性度

非定型 :自然消失する可能性あり

 

 

 

【 診断は?】

細胞診

比較的簡単に診断できます。

検査時に肥満細胞中のヒスタミンが放出され

ショック状態になることがあるので注意が必要です。

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病理検査

確定診断で、悪性度も分かります

 

内蔵のものが皮膚に転移していたり、

またはその逆もあるので

腹部超音波検査などの画像検査も必要になあります。

 

 

 

【 治療は? 】

主に外科切除

分子標的薬

抗がん剤

 

 

【 予後は? 】

低悪性度の物であれば、外科手術で完治することが多いです。

高悪性度の物の中央生存値は349日

5個以上多発するものであれば、予後不良の可能性高い。

 

 

 

 

【 症例 】

先日、診察に来られた猫ちゃん

主訴は別にあったんですが、

診察時に耳のしこりが気になり細胞診したところ

肥満細胞腫でした。

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比較的、おだやかな経過をたどる猫の肥満細胞腫

ただ時には大きくなり痛々しい見た目になったり

転移する可能性もあるため

小さいしこりのうちに気づいて治療してあげれるといいですね。

 

 

【 ひふ 】 黒いイボには要注意

こんにちは!

獣医師の足立です。

 

だんだん暑くなってきました!

そんな暑い日でもないのに、

子供が汗びっしょりになるので

我が家では早々とエアコンが稼働し始めました。

 

暑いとダレてしまいますが

これからの夏のイベントが楽しみです。

 

 

 

 

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今日は皮膚の腫瘍のひとつ、

皮膚黒色腫についてお話します。

 

 

 

【 どんな病気?】

皮膚や瞳、毛の色をきめる

メラミン色素の元である

メラノサイトが腫瘍化したものです。

 

 

皮膚黒色腫の中でも

良性と悪性のものがあります。

悪性: メラノーマまたは悪性黒色腫

良性: メラノサイト―マ

とそれぞれ呼ばれています。

 

 

犬の皮膚黒色腫の中では

12%以上が悪性と言われています。

主に老齢で悪性のことが多いです。

 

 

黒色腫は体の様々な部位にできます。

犬では

口の中、唇、皮膚、眼の順で多いです。

猫では

黒色腫自体が少ないですが

皮膚にもでき、ほとんどがです。

 

 

 

【 腫瘍の見た目は? 】

主には黒色ですが、

茶色、赤色、白色のものもあります。

 

形はいわゆる“イボ”のものもあれば

斑点状のものもあります。

 

 

 

見た目で良性か悪性かは判断できません。

 

 

できる場所によって悪性のものの可能性が高くなります。

口の中、唇

皮膚でも爪の根本、肉球

にできるものは悪性の場合が多いので

早めに診断、治療を行った方が良いです。

 

 

 

 

【 診断は? 】

切除し、病理検査を行います。

 

 

【 治療は? 】

外科切除が第1選択です。

他は、放射線治療が適応です。

化学療法単体ではあまり効き目がないですが、

他の治療と組み合わせて使っていきます。

 

 

 

【 予後は? 】

良性の場合

外科的に完全切除することで良好です。

 

悪性の場合

メラノーマは他の臓器、皮膚に転移しやすいものです

外科切除後でも慎重に経過観察が必要です。

 

 

 

【 ひふ 】 子犬の顔が腫れてきた!

こんにちは!

獣医師の足立です。

気持ちい気候になってきましたね。

コロナも落ち着き、

これからの季節いろんなイベントに行くのが楽しみです。

 

 

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今日は、若年性蜂窩織炎という

病気についてお話したいと思います。

 

 

【 病名は ? 】

若年性蜂窩織炎

 

若年性リンパ節炎

化膿性肉芽腫性皮膚炎

とも呼ばれます。

 

 

 

【 どんな病気? 】

免疫の異常により、皮膚に異常が見られる病気です。

 

 

【 起こりやすい年齢は? 】

生後3週齢から8ヶ月齢で多いです。

 

 

【 症状は? 】

眼の周り、鼻周り、口唇が急に腫れ、

その後、じくつきが出てきて膿や痂疲ができます。

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下顎リンパ節が腫れたり、痛みもでてきます。

耳の中も症状が出ます。

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重症例では、発熱、元気低下、食欲低下がみられます。

 

 

 

【 どうやって診断するの? 】

年齢や症状により診断します。

確定診断は皮膚病理検査です。

 

 

 

【 どうやって治療するの? 】

高容量のステロイド剤を使用します。

症状により、ステロイドを徐々に減らしていきます。

 

二次的に感染を起こしているのであれば、

抗菌薬も使用します。

 

 

【 治療後は? 】

ステロイドの反応が良ければ、

約1-2ヶ月で治ります。

ステロイドを減らすタイミングが早ければ、

症状は再燃するので、慎重に投薬量を減らしていきます。

 

症状がひどければ、皮膚の瘢痕化が残ることがあります。

兄弟(同腹子)も時間差で症状が出ることがあります。

 

 

 

【 ひふ 】猫アレルギーで島状皮膚炎

こんにちは!

獣医師の足立です。

卒業シーズンですね。

花を持って歩いている学生をみると

関係ないのに

なんだかセンチメンタルな気持ちになる今日この頃です。

 

 

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今日は猫のアレルギー性皮膚炎についてお話します。

 

 

【 どんな皮膚症状? 】

 ◆左右対称の脱毛

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粟粒性皮膚炎

― ポツポツした皮膚炎

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頭や首周りの皮膚炎

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(↑ネットより)

 

好酸球肉芽腫症候群

無痛性潰瘍 ― 膨れた口内炎

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(↑ネットより)

線状肉芽腫 - 線状に膨れた皮膚炎

好酸球性プラーク ― 多数の島状で膨れた皮膚炎

 

 

猫のアレルギーでは皮膚症状の他に

下痢嘔吐などの胃腸の症状や、

咳など猫喘息の症状がでることもあります。

 

 

 

【 原因は? 】

アトピー性皮膚炎

花粉やハウスダストなどのアレルゲン

食物アレルギー

ノミアレルギー

1か所刺されるだけで広範囲にかゆみが出てしまうもの

 

 

 

【 診断方法は? 】

確定診断は難しい病気です。

簡易的な診断方法としては

 

 

痒がって、舐めている

細菌や外部寄生虫症(ノミ、ダニなど)の除外

その他の痒みを伴う皮膚病の除外

上記◆の中の皮膚炎がひとつでもある

 

という流れで診断していきます。

 

 

 

【 治療について 】

シクロスポリン

ステロイド

オクラシチニブ(アポキル)

 

などのお薬を主に使っていきます。

お薬の効き目や副作用の有無は

個体差があります。

 

 

一般的に効果が出るのは少し遅めですが

シクロスポリンが効きやすく、

安全性が高いお薬になります。

 

アポキルは犬のアトピー性皮膚炎のお薬です。

高容量で猫でも効きます。

これも安全性が高いお薬です。

 

 

以下の治療でも

症状が緩和されたり、

薬の量を減らせるということが分かってきました。

 

シャンプーなどのスキンケア

整腸剤(プレプロバイオティクス)

 

 

 

【 病院に来た患者さん 】

この猫ちゃんはお腹をずっとなめているという主訴で来院した子です。

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好酸球性プラークとよばれる典型的な皮膚症状でした。

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皮膚の細胞診や血液検査では

好酸球という赤い顆粒を持つ細胞が多くなっていました。

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ご家族と相談し、投薬治療を開始したところ

まだ病変は残っていますが、2週間でかなりの改善が見られました。

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引き続き、ご家族と一緒に治療をがんばっていきたいと思います。

 

【 ひふ 】 ~ カビで脱毛 ~ 皮膚糸状菌症

こんにちは!

獣医師の足立です。

最近春めいてきましたね~!

はやくピクニックできる日が待ち遠しいです♪

 

 

 

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今日は皮膚糸状菌症

についてお話します。

 

 

【 原因は?】

皮膚糸状菌と呼ばれる

真菌(カビ)の感染です。

 

 

糸状菌は何種類かいて、

感染する糸状菌でよくあるものは

 

Microporum.canis

犬の70%、猫の99%

M.gypseum

M.Trichophyton metagrophytes

 

になります。

 

 

 

 

【 どうやって感染する? 】

おもに皮膚糸状菌に感染した

犬猫(特に子猫)、

感染した毛やフケの接触により感染します。

 

原因菌別では

①③は感染動物、

③は特にウサギやげっ歯類から

②は汚染土壌から感染します。

 

 

 

 

【 どんな症状が出る? 】

左右対称で

境界部はくっきりしている脱毛。

フケ、赤み、痂疲が出ることもあります。

 

初期症状は、直接菌と接触しやすい

足先、手先、耳などの末端部が多い。

 

かゆみはさまざまな程度で出ます。

たいていは軽度です。

 

 

 

【 どうやって診断するの? 】

ウッド灯検査

感染した毛が青りんご色に発色します。

①の約50%で検出できます。

 

毛検査

ウッド灯で発色した毛を

顕微鏡下で観察します。

 

皮膚掻爬検査

病変部の表面にある

短い毛やフケを集め

顕微鏡下で観察します。

 

皮膚病理検査

一般的には、毛に感染するものですが

深在性真菌症の診断には

必須の検査です。

 

真菌培養検査

糸状菌の存在を確認する検査です。

感染を証明するものではありません。

菌種を同定し、感染ルートを探るのに用います。

 

 

 

【 重症化しやすいのは? 】

ヨークシャテリア

ペキニーズ

ジャックラッセルテリア

ペルシャ

で重症化しやすいと言われています。

 

 

 

 

【 どうやって治療するの? 】

抗真菌薬

剪毛

病変部より大きく毛を刈っていく

外用抗真菌薬

スキンケア

薬用シャンプーで週に1-2回洗浄していく

環境対策

感染拡大を防ぐために行う。

感染した毛やフケがある可能性があるものを清浄化していく。

消毒には0.5%次亜塩素酸ナトリウムが有効。

 

 

【 気を付けることは? 】

人間にもうつる感染症です。

ご家族にも皮膚症状があれば、病院の受診をおすすめします。