こんにちは!
獣医師の足立です。
おでかけやBBQをするにはいい季節になりましたね♪
さっそく先日おうちBBQしました!
炭火で焼いたお肉を外でいただくのはサイコーですね!
————————————————————-
今日は猫の心因性脱毛症について
お話しようと思います。
まず、お家の猫ちゃん
お腹の毛が薄くなっているのを獣医さんに見せると
『ストレスかもしれませんね。』
と言われたことはありませんか?
これは心因性脱毛症ということを意図しているんですが、
この病気は、猫の皮膚炎の中でも約5%程の少ないもので
診断がとっても難しいものになります。
なので、何がストレスか分からないし
ストレスの排除なんてできない!
と諦めずに、丁寧に診断治療していくと
症状の改善や治癒が見込める可能性があります!
【 どんな病気? 】
ストレスが原因で
慢性的かつ執拗な
グルーミング、尾かじり、突発的に体をかじる、毛をむしる
など、いわゆる自傷行為により起こる
脱毛症や皮膚炎を生じる病気です。
【 診断は? 】
基本的に除外診断になります。
1. 感染症の除外
細菌、真菌、寄生虫症などを
予防歴を確認したり、検査、試験的治療により除外していきます。
2. アレルギーの除外
猫アトピー症候群、
除去食試験にて食物アレルギーの除外をしていきます。
3. 身体的異常の除外
症状が出ている皮膚の奥の
体の痛みや違和感が原因による可能性を除外します。
よくあるものは、関節炎や尿結石による膀胱炎などがあります。
4. 明らかなストレス要因があるか
生活環境の変化
同居動物の変化
などを確認していきます。
【 治療は? 】
1. ストレスの排除、軽減
運動不足の解消
家族や同居動物との接触の改善
(ふれあい時間を増やす、ストレスになるものから遠ざける)
知的好奇心を満たしてあげる
トイレ環境の改善
ひとりになれるスペースを確保してあげる
2. 患部の保護
エリザベスカラーや服の着用
3. 薬物療法
抗うつ剤
不安軽減サプリメントなど
【 予後は? 】
ストレスを上手く軽減できれば、良好です。