こんにちは!
獣医師の足立です。
今年もいよいよ終わってしまいますね。
みなさん年越しは、どこで過ごす予定ですか?
私は、家の前に小さなお寺があって
そこで除夜の鐘を鳴らさせてもらいながら
年を越す予定です。
ほとんど鐘を鳴らしに来る人がいないので、
つき放題なんです♪
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ここ数年、犬を飼っている人より
猫を飼っている人の方が多くなっています。
病院で働く身としても
一昔前と比べると、
猫の診察やホテル利用の件数は格段に多くなっています。
犬を飼うと、飼い主さんは
『しつけをしなきゃ!』
と多少なりとも思うと思います。
でも、猫を飼っても
『しつけをしなきゃ!』
と思う人は、ほとんどいないと思います。
たしかに、トイレのしつけもほぼいらず
家の中で過ごしている分には
猫のしつけの必要はほとんどありません。
しかし、動物病院と関わることに関して
しつけをしていないと
まさに死活問題になってきます。
以下のことをしつけ
もとい、慣らしておくことにより
いざ病気になっても、
猫にも飼い主さんにとっても
ストレスが少なく治療できるようになります。
そして、寿命も伸ばすことができるかもしれません。
① キャリーに慣らしておく
いざ病院へ行こうとしても
猫をキャリーに入れるのに格闘したり、
はたまた、キャリーに入らないために
来院ができないという事態は
動物病院ではよく聞く話です。
普段からキャリーを
くつろぎスペースに置いて
自由に出入りできるようにしたり、
ごほうびを使って
はいる練習をしておきましょう。
② 体中をさわる練習
特に、足先や口の中をさわるのに慣らしておけば
診察時に異常を見つけやすかったり
爪切りもわざわざ病院へ来なくても処理できます。
③ お薬をあげる練習
猫が病気になったとき、
飼い主さんに言われて困るのが
お薬を飲ませられないということです。
薬を飲めないと、
治療のすべがなくなってくることもあります。
治したくても治らないときがあります。
子猫さんの時から、
投薬の練習はしておいたほうが良いでしょう。
④ 病院や診察台に慣れる
たいていの猫は病院に来ると
恐怖で固まるか、暴れまくります。
来院するときは、
とっておきのおやつを持ってきて
食べさせるといいでしょう。
ただ、食べるにも普段からの慣れが必要なので
何気ない時に病院に来て、
おやつを食べる習慣ができると理想的です。
猫は犬と比べて、
圧倒的に病院を利用することが少ない動物です。
猫を飼い始めても犬と同様、
『しつけしなきゃ!』
という意識が芽生えていただければ、
飼い主さんに病気の子の治療の
選択肢を多く提案できるかもしれません。
獣医師としてもこれはうれしい限りです。
しつけの仕方など、
なにか気になる点、疑問がありましたら
お気軽に獣医師、スタッフにご相談ください。