ペットの病気・気になる症状

ワクチンを午前中に打つ理由

こんにちは!

獣医師の足立です。

新型コロナの影響がすごいですね。。

みなさんの生活も、

ガラッと変わっているんではないかと思います。

見えないものに恐怖を感じるのは、

ストレスが溜まってきますね。

 

そんな時こそ、

私は日常での小さな楽しみや幸せを見つけるようにしています。

最近では、通勤途中にある桜が

みるみるうちに満開になる姿を見たり

ふと外に出た時に、

ほんのりあたたかい空気を吸うと

ほっこりした気分になります♪

みなさんもぜひ

日常のワクワクを探してみてください!

 

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ワンちゃん、ネコちゃんの

ワクチンを打つときに

『午前中に来てください。』

『午後も診察やっている日に打ってください。』

と言われたことはありませんか?

 

みなさんはそれがなぜか、

知っていますか?

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ズバリ、

ワクチン後アレルギー対策のためです。

 

 

 

まず、ワクチン後アレルギーとは

どんなものかお話します。

ワクチンのアレルギーは

重症から軽症のものまで様々です。

 

 

重症のもの

ふらついたり、たおれたり

呼吸困難になったりします。

これはアナフィラキシーショックというもので

すぐに適切な治療をしないと

命に関わる状態です。

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この反応はほとんど

ワクチン接種直後に起こってきます。

遅くても30分以内に症状が出てきます。

ワクチンを打ったあと、

『30分は院内にいといて下さい。』

と言われたことがある方もいると思います。

理由はこのためです。

 

 

軽症から中程度のものでは

体をかゆがったり、顔が腫れたり

吐いたり、下痢したりします。

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この反応はだいたい

ワクチン接種後4~12時間以内に

出ることが多いです。

アナフィラキシーショックの時ほど

早急な治療は必要としないですが

悪化してくる場合もあるので

これも治療をした方が良い症状です。

 

 

 

 

このように

ワクチン後アレルギーの症状はいろいろで、

起こりうる時間もバラバラです。

もうお気づきかもしれませんが

『午前にワクチン接種』というのは

主に、軽症もしくは中程度のアレルギー対策です。

 

もし、夕方ワクチンを打ってしまうと

もしかしたら、真夜中に顔が腫れて

慌てて夜間救急病院に行かなきゃいけない!

という事態になりかねません。

 

 

 

ただ、この話を聞くと

アレルギー症状でるのがこわいから

ワクチン打ちたくないという方もいると思います。

 

データとしては、

重症の症状が出るのは

1万頭中、7.2頭

皮膚症状がでる、軽症のものは

1万頭中、42.6頭で

0.01%よりも、はるかに低い確率 (犬)です。

 

 

ワクチン接種の意味としては、

身近にある感染症の予防が主な目的です。

ワクチンを打つ打たないの

メリットデメリットをそれぞれ考えた時、

打つメリットの方が

はるかに大きいと考えます。

 

 

あとは、この機会に

ワクチン後アレルギーが

どんな症状が出るのかを知っておくのも

大事だと思います。

 

 

ワクチン等に関して

何か気になる点、疑問がありましたら

お気軽に獣医師、スタッフにご相談ください。