ペットの病気・気になる症状

先生、けいれんが止まりません!

 

 

 

みなさんこんにちは!

引越しをしてからというもの、

なかなかサウナに行けていない獣医師の中垣です!

 

 

今までは実家暮らしだったため、

時間があまりに余っていたこともあり

自分の自由な時間がたくさんありましたが

今は家事にどうしても時間がとられてしまいます。

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今までこれらをしてくれていた我が母親は

改めて偉大だなあと感じ、感謝の気持ちでいっぱいです。

 

また、愛犬たちとも離れて暮らすことになったので

私の犬愛が渇きに渇いており

最近は今まで以上に病院に来る子たちが可愛くて仕方がありません。

 

みなさんのお家の子に

必要以上にスキンシップをとってしまうかもしれませんが

そういうことなんだと優しく見守っていただけますと幸いです。

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ところでみなさんはけいれん発作が起こったワンちゃんを

目の当たりにしたことがありますでしょうか?

 

私は幼い頃飼っていた愛犬が

年をとってから何度もけいれん発作が起き

その度にどうしたら良いか分からず

家族みんなでパニックになっていたことを覚えています。

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けいれん発作は、いつどこで起きるか分かりません。

 

みなさんが実際にその場面に遭遇した時に

少しでも落ち着いて対応できるように

今回お話しさせて頂こうと思います。

 

まず「けいれん」とは

全身や体の一部に

自分の意思とは無関係に起こる筋肉の収縮のことをいいます。

 

けいれんとともに、

意識の消失嘔吐失禁などの症状が認められることもあります。

 

けいれんが起こる原因は様々で

脳の疾患であるてんかんによるものや

低血糖中毒腎臓や肝臓が悪い(尿毒症・肝性脳症)ことによって起こります。

 

今回これらのけいれんが起こる原因については深掘りせずに

どのような状態になったら緊急性が高く

逆にどうなったら少し落ち着いて対応していいのかについてお話しします。

 

まずけいれんが起こった時のことを想像してください。

 

突然目の前で愛犬がけいれん発作を起こすと

かなり動揺してしまうと思います。

 

みなさんはその時、何を考えますか?

 

おそらく、

発作を止めないと!」だったり「早く意識を戻さないと!」だと思います。

私も私の家族もみんなそうでした。

 

しかし残念ながら、お家で強制的にすぐに発作を止める方法はありません。

(例外もありますが、、)

 

強制的に止める方法はないと言っても、

基本的にけいれん発作は数分間で自然と止まります。

 

そのため、意識を戻そうと体を叩いたり、無理に揺すったりせずに

周囲の障害物に当たらないように、障害物をワンちゃんから遠ざけてあげてください。

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こんなことを言うと、

簡単に言うなと怒られそうですが

けいれん発作が起こったときは、

落ち着いて周囲の安全を確保して

本当に発作が数分間で止まるのかどうかに着目して様子を見てください。

(この時けいれんの様子を動画で撮れたらなお良しです)

 

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発作が数分間で終わり、本人の状態がいつもと変わりなければひとまず安心です。

少し心に余裕を持って、動物病院を受診してください。

 

ただここで、

再度発作がその日の内に繰り返し起きたり(群発発作)、

5分以上様子を見ていても止まらなかったりした場合(重積発作)は緊急性がグンと上がります。

 

発作を繰り返す、または止まらない状況というのは

脳にダメージを与えたり

体の多臓器にも影響があったりと命の危険があるからです。

 

できるだけ早く発作を止めてあげる必要があるので

まずは動物病院に電話をしてから、

すぐに受診して発作を止める処置をしてもらってください。

 

発作が続いている時間が長ければ長いほど

発作を止めることが難しくなります。

 

そのため、

5分を過ぎたら様子見をせず

即行動することが大切です。

 

 

ここまで説明してきましたが

いかがでしょうか?

 

「言うは易しく行うは難し」だとは思いますが

どこからが緊急性がグンと上がるのか

それを知っているのと知らないのとでは

対応が全然変わってくるんじゃないかなと思います。

 

発作が起こる原因については

またどこかで詳しくご紹介できたらなとお思います。

 

今回も最後まで読んでいただき

ありがとうございました!