ペットの病気・気になる症状

ぽっこりお腹の正体

こんにちは!

獣医師の足立です。

食べ物がおいしい季節になりましたね。

先日、延びに延びた新人歓迎会で

病院の横でBBQパーティーをしました!

夜風に当たりながら、楽しい音楽。

牛肉、鶏肉、さんまに焼きそば。

最高過ぎました。

 

 

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前回は皮膚炎を繰り返し、

悲しい顔になってしまう

甲状腺機能低下症というホルモンの病気のお話をしました。

 

今回は前回に引き続き、

シニア期に皮膚炎を起こす

もうひとつの

ホルモンの病気の話をさせていただきます。

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副腎皮質機能亢進症

という病気を聞いたことがあるでしょうか?

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別名で、

クッシング症候群というのですが

こちらの方が、

聞いたことある方が多いかもしれません。

 

 

この病気は犬の500頭に1頭の割合で

でてくると言われ、

動物病院ではとても身近な病気です。

 

 

副腎という臓器の

皮質という部分から

ホルモンが出すぎてしまう病気です。

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副腎皮質からは

コルチゾール

というホルモンが出ています。

これはステロイドホルモンと呼ばれるものです。

 

このホルモンは

糖やたんぱく質の代謝

電解質の調整

免疫の調節など、

体のいろいろな部分に作用するものです。

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症状は

 

多飲多尿

(お水をよく飲み、おしっこの量も多くなる)

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多食

(いっぱい食べる)

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いろいろな皮膚症状

脱毛

膿皮症

(皮膚の細菌感染)

菲薄化

(皮膚が薄くなる)

色素沈着

(皮膚が黒くなる)

 

腹部膨満

(お腹がポッコリとふくれる)

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]

などです。

 

 

 

 

この病気は、

この検査で異常値がでたら、病気確定!

という検査がありません。

ある血液検査をして、引っかかってきたら

可能性が高いと判断し

治療開始していきます。

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通常、副腎皮質ホルモンの分泌の調節は

脳下垂体からの指令でコントロールされています。

クッシング症候群の8割は

この脳下垂体の異常で起こります。

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この場合だいたいは、

お薬を飲むことでコントロールはできます。

ただ、お薬は継続して飲み続けなくてはいけません。

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他に副腎の腫瘍

脳下垂体の悪性腫瘍

などの原因があります。

病気が見つかっても、

全身の検査が必要になってくることもあります。

 

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前回に引き続き、

シニア期に皮膚炎を起こす

ホルモンの病気をお伝えしました。

定期的な健康診断により

早期に発見、治療できる場合もあるので

シニア期に入ったワンちゃんは

健康診断をおすすめします。

 

 

 

この病気やほかに何か気になる点、

疑問がありましたら

お気軽に獣医師、スタッフにご相談ください。