こんにちは!獣医師の足立です。
もうすっかり冬ですね。
みなさんはもう紅葉見に行かれましたか?
私は名所ではないですが
ドライブがてら、山の紅葉を見ることができました。
やはり季節を感じるのはいいですね(*^-^*)
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わんちゃんの目頭の部分が常に濡れている
もしくは毛が変色してしまっているということはありませんか?
それは流涙症という症状かもしれません。
流涙症の原因としては、いくつかあります。
逆まつ毛や、ゴミで刺激になっていたり
結膜炎、ぶどう膜炎などの眼の病気であったり
鼻涙管という、涙を鼻に排出する管がつまっていたり
ドライアイになっていたりするかもしれません…
え?ドライアイなのに
涙が出るの?
と、思いませんか?
実はドライアイには2種類あり
涙の量的な異常のものと
涙の質的な異常のものがあります。
量的な異常は、
みなさんの想像通り、涙の分泌量が少なく
目が乾いてしまうものです。
質的な異常というのは、
涙の成分に異常がある場合です。
涙は3層構造になっており、
以下の役割があります。
ムチン層
眼球に接する部分
涙を眼の表面にとどめる働きがあります。
水層
真ん中の層
涙の大部分を占めるもの
涙腺より分泌
油層
一番外側の層
涙が蒸発するのをふせいでいる
マイボーム腺より分泌
質的な異常というのは、
ムチン層や、油層が少ない場合に起こります。
ムチン層が少ない場合は
涙が眼の表面に留まることができず、
眼の表面をすべるように流れて行き
眼の外に出て行ってしまいます。
マイボーム腺の機能が落ちていると、
油層が少なくなります。
これにより、涙が蒸発しやすくなります。
そうなると、角膜が瞬きの摩擦で傷つつきやすくなり
涙腺からの涙の量が増え、
眼の外へ流れてしまうとも考えられます。
このように、単に流涙症といってもいろんな原因で起こってきます。
ドライアイが原因でなることも、小型犬では少なくないようです。
放っておくと、涙で濡れた部分にが皮膚炎になってしまったり
本人が目を気にして掻くことにより、角膜に傷ができてしまったりします。
なにか気になる点、疑問がありましたら
お気軽に獣医師、スタッフにご相談ください。