ペットの病気・気になる症状

お散歩日和のワナ

こんにちは!

獣医師の足立です。

 

現在、当院はコロナウィルス拡散防止のため

狂犬病予防接種、爪切り、肛門腺絞りなどの

予防的なケアのみの

来院自粛をお願いしております。

ご協力お願いします。

 

 

—————————————————–

最近、この自粛生活の中で

時間帯関係なく

ご家族でワンちゃんと

お外にお散歩に出かける方の姿を

よく目にするように思います。

20043006

 

 

そんななか、

ぜひ気にしてほしいのはノミ・ダニ予防です!

 

ノミは、ノミアレルギーを発症したり、

お腹の寄生虫も媒介します。

 

ダニも同様に、

いろいろな寄生虫、

ウィルスの病気を媒介します。

200430

 

 

 

ダニが媒介する、

ウィルスの中でも

恐ろしい病気が

SFTS

重症熱性血小板減少症

という病気です。

 

 

感染経路としては、

ダニ → ヒト

もありますが、

ダニ → ネコ → ヒト

ダニ → イヌ → ヒト

もあります。

 

20043007

 

 

 

ネコに咬まれることにより、

ヒトに感染したり

イヌとの濃厚接触

ヒトに感染します。

 

 

時々、この病気はニュースで取り上げられたりしています。

それはなぜかというと

この病気の恐ろしい点は

ヒトの致死率の高さです。

 

イヌやネコはウィルスを持っていても

症状を示さない場合もありますが、

もしヒトがかかると、

約5人に1人が死んでしまう

おそろしく死亡率が高い病気です。

20043009

 

 

 

実際に、

野良猫に咬まれての感染例や

診察時の動物の接触による

獣医師の感染例も報告されています。

20043008

 

 

 

最近は、温暖化の影響もあるのか

真冬の2月でも、マダニがついたという話を

飼い主さんから聞きます。

 

当院でも、年に数例

外に行かない動物が

ノミまみれで来院することもあります。

 

 

 

どこで感染するか分かりません。

『自分のペットは大丈夫。病気にかからない。』

と思わず、

『予防しているから、自分のペットは大丈夫!』

と思えるといいですね。

予防することにより

安心して、草むら散歩も行けます!

20043003

 

 

 

何か気になる点、疑問がありましたら

お気軽に獣医師、スタッフにご相談ください。

ワクチンを午前中に打つ理由

こんにちは!

獣医師の足立です。

新型コロナの影響がすごいですね。。

みなさんの生活も、

ガラッと変わっているんではないかと思います。

見えないものに恐怖を感じるのは、

ストレスが溜まってきますね。

 

そんな時こそ、

私は日常での小さな楽しみや幸せを見つけるようにしています。

最近では、通勤途中にある桜が

みるみるうちに満開になる姿を見たり

ふと外に出た時に、

ほんのりあたたかい空気を吸うと

ほっこりした気分になります♪

みなさんもぜひ

日常のワクワクを探してみてください!

 

————————————————————-

 

ワンちゃん、ネコちゃんの

ワクチンを打つときに

『午前中に来てください。』

『午後も診察やっている日に打ってください。』

と言われたことはありませんか?

 

みなさんはそれがなぜか、

知っていますか?

033101

 

 

ズバリ、

ワクチン後アレルギー対策のためです。

 

 

 

まず、ワクチン後アレルギーとは

どんなものかお話します。

ワクチンのアレルギーは

重症から軽症のものまで様々です。

 

 

重症のもの

ふらついたり、たおれたり

呼吸困難になったりします。

これはアナフィラキシーショックというもので

すぐに適切な治療をしないと

命に関わる状態です。

033103

 

 

 

この反応はほとんど

ワクチン接種直後に起こってきます。

遅くても30分以内に症状が出てきます。

ワクチンを打ったあと、

『30分は院内にいといて下さい。』

と言われたことがある方もいると思います。

理由はこのためです。

 

 

軽症から中程度のものでは

体をかゆがったり、顔が腫れたり

吐いたり、下痢したりします。

033102

 

 

この反応はだいたい

ワクチン接種後4~12時間以内に

出ることが多いです。

アナフィラキシーショックの時ほど

早急な治療は必要としないですが

悪化してくる場合もあるので

これも治療をした方が良い症状です。

 

 

 

 

このように

ワクチン後アレルギーの症状はいろいろで、

起こりうる時間もバラバラです。

もうお気づきかもしれませんが

『午前にワクチン接種』というのは

主に、軽症もしくは中程度のアレルギー対策です。

 

もし、夕方ワクチンを打ってしまうと

もしかしたら、真夜中に顔が腫れて

慌てて夜間救急病院に行かなきゃいけない!

という事態になりかねません。

 

 

 

ただ、この話を聞くと

アレルギー症状でるのがこわいから

ワクチン打ちたくないという方もいると思います。

 

データとしては、

重症の症状が出るのは

1万頭中、7.2頭

皮膚症状がでる、軽症のものは

1万頭中、42.6頭で

0.01%よりも、はるかに低い確率 (犬)です。

 

 

ワクチン接種の意味としては、

身近にある感染症の予防が主な目的です。

ワクチンを打つ打たないの

メリットデメリットをそれぞれ考えた時、

打つメリットの方が

はるかに大きいと考えます。

 

 

あとは、この機会に

ワクチン後アレルギーが

どんな症状が出るのかを知っておくのも

大事だと思います。

 

 

ワクチン等に関して

何か気になる点、疑問がありましたら

お気軽に獣医師、スタッフにご相談ください。

ぽっちゃりかわいい系にゃんこの落とし穴

こんにちは!

獣医師の足立です。

ジャンボリーなくなっちゃいましたね。。。

準備をすすめてくれていた方々、

予定を空けていただいていた方々には

大変申し訳ありませんでした。

また、来年一緒に楽しめたらと思います!

 

 

————————————————————

 

突然ですが、

ぽっちゃりした猫ってかわいいですよねぇ♪

022901

 

 

来院される猫ちゃんでも、

ぽっちゃりしてる子はたくさんいます。

そんなぽっちゃり猫たちが動く姿を見て、

スタッフ全員、癒されることは多々あります。

022903

 

 

 

ただ時々、ぽっちゃりを通り越して

肥満の猫ちゃんが来院したとき、

かわいいはかわいいんですが

動物病院で働く身としては

ある思いが過ります。。

 

 

『あかん、糖尿病予備軍や…』

 

022902

 

 

 

 

ということで、

今回は猫ちゃんの糖尿病についてお話します。

 

糖尿病

みなさん聞きなじみがある病気だと思います。

血液に糖が増える

尿に糖が出てくる病気ですね。

022904

ただ、病気の本質はそこではありません。

 

 

私たちも動物も、

体はたくさんの細胞が集まってできています。

細胞が働くことにより、私たちは生きています。

その細胞が働くには栄養が必要です。

その栄養こそがになります。

022905

 

 

糖尿病は血液にいっぱい栄養があるけど、

細胞が糖を上手く取り込めなくなる病気です。

そして、細胞の中に糖を取り込むために必要なものが

インスリンです。

 

 

糖尿病とは、

このインスリンが出ない

もしくは、効きにくい病気です。

022906

 

 

 

猫の糖尿病の原因として多いのは、

2型糖尿病です。

 

2型糖尿病は人間と同様、

主に肥満により、インスリンが効きにくくなるものです。

特に肥満の去勢済みオス猫に多いと言われています。

 

 

 

もし、お家の猫ちゃんが糖尿病になった場合

1日2回のインスリン注射が、半永久的に必要になります。

もちろん猫ちゃん自身は、自分でインスリンを注射できないので

飼い主さんがやることになります。

022907

 

 

そして、治療が安定するまで時間がかかったり

別の病気が出てくると、

インスリンがまた効きにくくなったりします。

そうなると、何回も通院し検査する必要が出てきます。

 

 

糖尿病は、猫ちゃん飼い主さんともに

精神的負担の少なくない病気だと思います。

ですが、ある程度予防できる病気でもあります。

お家の猫ちゃん、体重コントロールしていきましょう。

022908

 

 

 

何か気になる点、疑問がありましたら

お気軽に獣医師、スタッフにご相談ください。

ステロイドはこわい薬?

こんにちは!

獣医師の足立です。

 

今年の冬はほんっとーに暖かいですね!

2月は冬らしく寒くなるんでしょうか?

そうなると、私も皆さんも体調管理気を付けましょう!

 

————————————————————————————

わんちゃん、ねこちゃんが皮膚病になったとき、

ステロイド剤というお薬を処方されたことはありませんか?

 

ステロイドと聞くと

ネットでは良いことも、

悪いことも書いてあると思います。

飼い主さんのイメージ的にも

あまり良くないイメージをお持ちの方もいらっしゃると思います。

 

今回はそんなステロイド剤について、お話させてもらいます。

013101

 

 

 

ステロイド剤とはなにか?

別名、副腎皮質ホルモン剤

グルココルチコイド剤

とも呼ばれている、ホルモン剤です。

 

このホルモンは体の中でも合成されるもので、

ストレスに耐えるために分泌されるものです。

(なので、なくてはならないもの!)

013102

 

薬としては、炎症やかゆみを抑えたり

免疫を抑えたりする働きがあります。

 

 

 

皮膚科において

ステロイド剤のメリットは

なんといっても

即効的に効いて、かゆみをおさえてくれることです

013103

(病気の種類や、個体差もあります)

 

 

 

確かにステロイド剤は、副作用も出ます。

ただ、ほぼそれは慢性的に服用している場合です。

薬の濃さや強さにもよります。

それも、すべての子に副作用が出るわけではありません。

 

そして、たいていの副作用は

投与を止めることで回復します。

013104

 

 

 

たしかに、ずっと飲み続けないと

どうしてもかゆみが出る子もいます。

そういう子に関しては、

できるだけ低用量で持続的に処方しています。

そして、定期的に診察し

副作用の有無を見ることをおすすめしています。

 

そうすることにより、

副作用が出る前

もしくは出ても初期の段階で

お薬を減量したり、代わりの治療を提案できます。

013105

 

 

 

かゆみがある子に関して、

はやくかゆみを止めてあげたいと思うのが、

飼い主さん、もしくは私たちの思いです。

そういう時

ステロイド剤のメリットと

副作用のデメリットを天秤にかけた場合

どちらを取りますか?

013106

 

 

ステロイド剤は、完全に安全な薬ではありません。

用法容量は、必ず獣医師に従ってください。

何か気になる点、疑問がありましたら

お気軽に獣医師、スタッフにご相談ください。

にゃんこを飼ったなら

こんにちは!

獣医師の足立です。

 

今年もいよいよ終わってしまいますね。

みなさん年越しは、どこで過ごす予定ですか?

私は、家の前に小さなお寺があって

そこで除夜の鐘を鳴らさせてもらいながら

年を越す予定です。

ほとんど鐘を鳴らしに来る人がいないので、

つき放題なんです♪

 

——————————————————————

ここ数年、犬を飼っている人より

を飼っている人の方が多くなっています。

病院で働く身としても

一昔前と比べると、

猫の診察やホテル利用の件数は格段に多くなっています。

index

 

 

 

犬を飼うと、飼い主さんは

『しつけをしなきゃ!』

と多少なりとも思うと思います。

 

でも、猫を飼っても

『しつけをしなきゃ!』

と思う人は、ほとんどいないと思います。

00111

 

 

たしかに、トイレのしつけもほぼいらず

家の中で過ごしている分には

猫のしつけの必要はほとんどありません。

 

しかし、動物病院と関わることに関して

しつけをしていないと

まさに死活問題になってきます。

 

 

 

以下のことをしつけ

もとい、慣らしておくことにより

いざ病気になっても、

猫にも飼い主さんにとっても

ストレスが少なく治療できるようになります。

そして、寿命も伸ばすことができるかもしれません。

 

 

 

① キャリーに慣らしておく

 

いざ病院へ行こうとしても

猫をキャリーに入れるのに格闘したり、

はたまた、キャリーに入らないために

来院ができないという事態は

動物病院ではよく聞く話です。

 

普段からキャリーを

くつろぎスペースに置いて

自由に出入りできるようにしたり、

ごほうびを使って

はいる練習をしておきましょう。

1114

 

 

 

体中をさわる練習

 

特に、足先や口の中をさわるのに慣らしておけば

診察時に異常を見つけやすかったり

爪切りもわざわざ病院へ来なくても処理できます。

1414

 

 

 

③ お薬をあげる練習

 

猫が病気になったとき、

飼い主さんに言われて困るのが

お薬を飲ませられないということです。

薬を飲めないと、

治療のすべがなくなってくることもあります。

治したくても治らないときがあります。

子猫さんの時から、

投薬の練習はしておいたほうが良いでしょう。

1212

 

 

 

④ 病院や診察台に慣れる

 

たいていの猫は病院に来ると

恐怖で固まるか、暴れまくります。

来院するときは、

とっておきのおやつを持ってきて

食べさせるといいでしょう。

ただ、食べるにも普段からの慣れが必要なので

何気ない時に病院に来て、

おやつを食べる習慣ができると理想的です。

11223

 

 

 

猫は犬と比べて、

圧倒的に病院を利用することが少ない動物です。

猫を飼い始めても犬と同様、

『しつけしなきゃ!』

という意識が芽生えていただければ、

飼い主さんに病気の子の治療の

選択肢を多く提案できるかもしれません。

獣医師としてもこれはうれしい限りです。

12345

 

 

しつけの仕方など、

なにか気になる点、疑問がありましたら

お気軽に獣医師、スタッフにご相談ください。