ペットの病気・気になる症状

鼻ぺちゃ犬の「短頭種気道症候群」

こんにちは、

寒くなると持病の椎間板ヘルニアが痛む院長です。

椎間板ヘルニアのワンちゃんにはつい感情移入してしまいます。

 

 

そういうトコロもあり、

動物用のコルセットをもっと認知してもらおうと、

待合室にサポーターのコーナーを作りました。

よろしければ待ち時間にでもご覧ください。

 

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今回は、「短頭種気道症候群」についてお話しします。

鼻ぺちゃのワンちゃんを飼っていらっしゃる方は必聴です!

 

 

 

パグ・フレンチブルドッグ・ボストンテリアなどの鼻ぺちゃ犬のことを

「短頭種」といいます。

漢字だけでイメージすると、

みじかいあたま?ってなるのでわかりにくいですよね。

(少なくとも僕はそう思いました)

この「頭」とは、

「鼻の長さ」と思っていただければご理解いただけるのではないでしょうか。

 

 

あの鼻ぺちゃ具合、かわいいですよね。

フゴフゴいうのもかわいい。

凄いいびき、かくところもかわいいですね。

きちんと寝れてんのかな?みたいなね。

 

 

 

しかし、獣医師としては、あのフゴフゴやいびきは実はかわいくないのです。

 

 

 

西武の菊池雄星投手が鼻の手術を受け、

呼吸が改善されたのちに免疫力やパフォーマンスが改善されたのは有名な話です。

 

 

 

鼻が詰まって呼吸がしづらいのは決して良いことはないのです。

 

 

短頭種の彼らの鼻をみてください。

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※ネットから引っ張ってきてます。

 

 

 

重度のところなんかいかにも呼吸しづらそうですよね。

僕らが鼻をつまんだ状態で呼吸するようなもんです。

 

 

 

一度鼻をつまんで呼吸してみてください。

 

 

 

ホラ、辛くないですか???

 

 

 

彼らの呼吸というのは、こういうことなんですね。

 

 

 

 

 

 

 

この状態を放置すると、

興奮するとすぐにチアノーゼになったり熱中症になったりします。

また、「呼吸するところ」=「気道」

取り返しのつかない変化を引き起こすことがあります。

 

最悪、慢性的な呼吸困難になり命に関わることもあります。

 

 

 

当院では、いびきや鼻の穴の狭窄がひどい子は

若いうちに(避妊去勢手術のときが一番多い)

気道を広げる手術を受けることをすすめています。

 

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※これ以外にもノドチンコを短くしたりすることがあります。

 

 

 

 

手術後は、いびきが消えたり、運動能力の向上が期待できます。

 

 

 

 

息苦しいままにしておくのは健康面では決して良くありません。