「うちの子ヘルニアやねん〜」と一言でいうと、
腰の病気のイメージが強いと思いますが、
これは人間では、腰のヘルニアが多いからでしょう。
本来「ヘルニア」のことばの定義は
『体内の臓器などが、本来あるべき場所から「脱出・突出」した 状態』
ですので、
「ヘルニア」には、
飛び出したものや場所によってたくさんの種類があります。
腰の場合は、
「椎間板」という骨と骨とのクッションとなる物質が
「脱出・突出」して神経を圧迫するので、
痛みがでたり、麻痺がでたりします。
いわゆるダックスなどに多い「椎間板ヘルニア」ですね。
(僕自身も腰椎の椎間板ヘルニアもちです)
「会陰ヘルニア」も去勢していないオス犬でよく診ます。
会陰とは、骨盤部の出口、つまりお尻のことです。
ポコっとしたふくらみが肛門横にみられる場合は要注意です。
脱出するものは、腸、膀胱、前立腺など。
未去勢オスに多いことから、
男性ホルモンが影響しているやら、
未去勢オスは高齢になると前立腺肥大をおこすので、
直腸を圧迫し、排便時にりきむ(排便困難になる)ことから
ヘルニアを起こすやら諸説あります。
犬種ではコーギーなど断尾している犬に多く、
断尾すると、しっぽを振れないため、
使わなくなったお尻周りの筋肉が小さく萎縮してしまい、
しぼんだ筋肉の隙間からヘルニアを起こしやすくなるのではと考えられています。
コーギーの男の子にはぜひ去勢手術を!
ほかにも様々なヘルニアがありますが、
最近よく診る手術が必要なヘルニアは上記2つです。
僕の腰のヘルニアも、誰か治してくれないものか…。笑