ペットの病気・気になる症状

何かおかしい、、、

 

 

みなさんこんにちは!

2021年ももう終わり!

時間が経つ早さに驚きを隠せない獣医師の中垣です!

 

つい先日、「芸術は爆発だ!」でお馴染みの岡本太郎さんが作った

太陽の塔を見に行ってきました。

(裏側がめちゃめちゃかっこよくてお気に入りです)

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今さら太陽の塔?と思われる方もいらっしゃると思いますが

もちろん太陽の塔は何回も見たことはあります。笑

 

今回は外側からではなく、中に入ってきました!

中には岡本太郎さんの作品がたくさんあり、本当に芸術が爆発していました。

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自分の中にある感情や思考を芸術として形にして

人々にメッセージを伝えたり、魅了できる能力って本当にすごいですよね。

 

うちの院長も次から次へと新しいものを創ったり

色々なことを形にできる人なので、

横で見ている僕はいつもワクワクさせられます。

 

今も現在進行形で、次々と新しい物が病院周りにつくられているので

みなさんも完成像を想像しながら、その過程も楽しんでいただけたらなと思います!

 

ところで今回は!2021年最後のブログとなります!

早いもので足立先生からのバトンタッチを受けてから約半年が経ちました。

初めてなりに頑張って書いてきましたが、いかがだったでしょうか?笑

 

最後の締めくくりはどんな病気について書こうかなと悩んでいたのですが

今回は私がこの一年を通して、大切だなと感じたことについて書こうと思います。

 

私がこの一年を通して大切だと感じたこと、

それは「飼い主様とのコミュニケーション」です。

 

私は飼い主様のお話をしっかりと聞くようにしています。

それはなぜか。

 

動物の医療は、飼い主様が居てこそ成り立っているからです。

 

私たち獣医師は、病気に対する知識はたくさん持っていますが、

来院した動物さんたちのことについてはほとんど分かりません。

 

その子がどんな性格でどのような生活をおくっているのか、また行動パターンなどなど

飼い主様は本当に多くのことを熟知されています。

 

その中で、飼い主様が感じる違和感や異変というものはとても重要で

病気を見つけるという観点からも大切な情報となります。

 

つい最近も、このような場面がありました。

 

「今まで食が細い方だったが

ここ1ヶ月は驚くほどご飯の食いつきがよく調子がよかった。

なのに昨日は急に何も口にしなくなり、じっとしていることが多くて

いつもと違いなんか変なんです。」

 

通常、特に吐いてしまったり、お腹を壊してしまったりと

何か症状が出ている訳ではなかったので

積極的な検査はあまり考えません。

(闇雲に検査をすることは

動物にとっても負担になる場合があったり、

費用がかかってしまうからです)

 

ただ飼い主様の「今回は何かおかしい」という言葉で

一度検査をすることになりました。

 

すると、話の流れ的に想像がつくとは思いますが、

その子は入院が必要なほど大きな病気が隠れていたことがわかりました。

 

このように、飼い主様が感じる違和感は私たちにとって非常に重要なものとなります。

 

こんなことを聞いたらいけないのかな、とか

こんなこと言ったら怒られるんじゃないか、とか

私はよく歯医者さんや町のお医者さんに診てもらうときに思っていました。

 

みなさんの中にも、

言いたいことがあるのに言えなかったり

聞きたいことがあるのに聞けなかったりすることがあると思います。

 

ただ今日述べたように、

飼い主様のお話は非常に大切なものだと考えていますので

なんでも気軽に相談していただけたらなと思います。

 

他にも飼い主様とのコミュニケーションが

重要である理由はたくさんありますが

今回はこの点に関してお話しました。

 

それでは、

2022年も皆さまにとって良い一年になることを願っております。

良いお年を!!!

 

 

 

 

たかがノミと言うなかれ。

 

 

こんにちは!

皆さんお元気でしょうか?

いやぁ、最近またグッと冷え込みましたね。。

毎朝カチコチに凍えながらバイク通勤をしている獣医師の中垣です!

 

スノーボード用の手袋をして運転しているのですが、

それでもやっぱり手がキンキンに冷えてしまうので

それが最近の1番の悩みです(笑)

 

さて、本日はみなさんお馴染みの

この寄生虫について少しだけご紹介させて頂きたいと思います。

 

それがこちら!

ドンッ!!!

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そう、ノミです!

写真では大きく見えますが、実際の大きさは約2〜3mmと言われています。

すごく小さいですよね。

 

ただこの物凄く小さい虫が、人や動物に物凄く大きな被害をもたらします。

 

皆さんは「ペスト」という感染症をご存知でしょうか?

ペストとは、ネズミが持っているペスト菌が原因となり、

ノミがそのペスト菌をヒトに運んでくることで感染してしまう病気です。

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今はあまり馴染みがありませんが、

遥か昔は世界中で大流行し、当時の人口の5分の1に当たる人々が命を落としました。

 

そのため、ノミは「一時的に人類に最も多く死をもたらした害虫」とも言われています。

こんな小さい虫がそれほどの被害をもたらすなんて、驚きですよね。

 

もちろん日本でこのペストの感染は長い間報告されていませんが、

ノミはペスト以外にも、たくさんの感染症をヒトだけでなく

おうちのワンちゃんやネコちゃんにも運んできます。

 

他にも厄介なのが、感染症を運んでくるだけではなく

ノミに吸血されることでさまざまな問題が起こってしまうことです。

 

その問題とはざっくりと、

 

人ではこんな感じ。

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ワンちゃんネコちゃんではこんな感じです。

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強いアレルギー症状による皮膚炎

大量のノミから吸血されることによる貧血が代表的です。

 

どんな感染症を運んでくるのかということについては今回は省略して、

私がお伝えしたいのはこの厄介なノミが、

ワンちゃんやネコちゃんに寄生してしまわないために「予防すること」の大切さです。

 

当院では、ワンちゃんネコちゃんのノミ予防は一年中をお勧めしています。

ノミはあったかくて、じめじめした環境を好むため夏によく繁殖します。

 

ただ、部屋の中のカーペットやソファ、冷蔵庫の下、

また動物さんたちの生活圏(クッションなど)などの暖かい場所では

たとえ冬でもノミたちは繁殖を続け、産卵、孵化していると言われています。

 

そのため、冬でも予防しておくことに越したことはありません。

 

ただ予防というものはコストがかかるものなので、

リスクの高い夏の時期だけ予防するというのも一つの選択肢だと思います。

 

いつまで予防すべきか、どのように予防したらいいのかなど

ご相談はいつでも受け付けていますので、ご気軽に相談ください。

飼い主さまのお話を伺いながら、一緒に最善の方法を考えていきたいと思います。

 

最後にひとつ、ノミの豆知識を紹介して今月のブログを終わりにします。

 

〜ノミの跳躍力〜

ノミがぴょんぴょんと跳んで、地面から動物へ、

また動物から動物へ寄生していくことは皆さんご存知だと思います。

 

だいたい縦方向に30cmほど、ぴょーんと跳ぶことができるそうです。

30cmは、人間からしたらそれほど高くないと感じますよね。

 

ただノミの2mmという体の大きさから、30cmの高さまで跳んでいるんです。

これを人間の身長に置き換えて考えてみると、どの高さまで跳んでいると思いますか?

 

それは、、、東京タワーのてっぺん、だそうです(笑)

一回のジャンプで東京タワーのてっぺんまで行けるそうです。

 

ノミたちがそれほどのすごいジャンプをして移動していることを想像すると

少しかわいく思えてきますよね(笑)

 

ではまた来月のブログを楽しみにお待ちください!!!

 

寒いと動きたくない、、、

 

 

皆さんこんにちは!

いつも朝は冷たいコーヒーを飲むのを日課にしていましたが

最近は寒すぎて、温かいコーヒーに変えた獣医師の中垣です!

 

こんな寒い中でも、私には大事な任務があります。

それは、病院にいるたくさんの植物たちに毎朝水をあげることです。

 

イデア動物病院の周りには

本当に数え切れないほどの植物が生い茂っています。

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このたくさんの植物たちに水をあげる時間は

とても心地よく快適で

植物が水を喜ぶ声が聴こえてくるくらい素敵な時間です。

 

こんなたくさんの植物たちを

植え替えたり、剪定したりして

管理している院長は本当にまめですごいなぁといつも思います。

 

皆さんも病院の待ち時間などに見てみてください。

ちょっと変わった植物もいたりして、きっと楽しめると思います!

 

植物の話はここまでにして

冒頭でも申し上げましたが

最近は本当に寒すぎませんか?(笑)

 

僕は特に寒さに弱くはないと思うのですが、

やっぱり朝は布団から出たくなくなったり

ストーブの前やこたつでじっとしていたくなりますよね。

 

中でも僕がイヤなのは

寒さでキンキンに冷え切ってしまった便座に座ることです(笑)

あんな冷たい便座に座ることを考えると

トイレに行くことも億劫になってしまいます。

 

 

このように僕たち人間は寒さによって

あまり動きたくなくなったり

僕みたいにトイレに行くことが

めんどくさくなったりすることがありますが

動物たちはどうなんだろうと考えたことはありませんか?

 

実は、ワンちゃんやネコちゃんも同じなんです。

ワンちゃんネコちゃんの中には

冬になると動きが鈍くなったり、

水を飲みに行くことが億劫になったり

トイレを我慢してしまう子たちがいます。

 

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そのため、冬になると

おしっこの病気になってしまう子が少し増える傾向があるんです。

 

水をあまり飲まなくなり

トイレを我慢してしまうと

その分おしっこが濃くなり

それが長時間膀胱の中に溜まるということになります。

 

その結果、結石結晶尿細菌感染を引き起こしてしまうのです。

 

またワンちゃんの場合だと、

散歩でないとおしっこをしないという子も少なくありません。

寒さを理由に飼い主さまが散歩の時間を変えてしまい

ワンちゃんがおしっこを我慢しているということもあります。

 

そしてネコちゃんは寒さ自体も苦手なので

そのストレスにより膀胱炎を起こすことがあるとも言われています。

 

これらのトラブルを未然に防ぐために

水の置き場を増やしたり、ドライフードをふやかしたりなど

水分を取れるように工夫をしてあげましょう。

 

また、トイレがしやすい環境を整えてあげることも重要です。

決まった時間に散歩に行くことも心がけてあげてください。

 

 

最後に、

飼い主さまにすぐに異変に気付いてもらうために

おしっこの病気になった時にみられるサインをご紹介いたします。

 

・何回もトイレに行く

・おしっこに血が混じる

・おしっこをしようとしても何も出ない

・痛がるような声を出す

 

などなどです。

 

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中でも、

何度もトイレに行くのにおしっこが出ないときは

尿道が詰まっている可能性が考えられ、

時間が経つと命の危険性までありますので

すぐに病院に連れてきていただく必要があります。

 

おうちのワンちゃんネコちゃんをよく観察していただき

ご紹介した上記のサインが見られた場合は、動物病院にご相談ください。

 

急な気温の変化で、体調を崩しやすくなっていますので

皆さんもお体にお気をつけください。

 

そして楽しい日々を過ごしましょう!!!

 

 

 

 

食べても食べても痩せてしまう

 

 

皆さんこんにちは!

最近、コロナワクチンの

2回目接種を無事終えました獣医師の中垣です!

 

私は1回目の時から、

副反応で熱が出て頭痛もかなり酷かったのですが

2回目はそれを超えてきてかなりしんどかったです。。。

 

普段から外出や人と会うことを避けているので

そこまでして

ワクチンを打つ必要があったのかなと少しは思いましたが、

これから安心してサウナに行くためには

必要なことだと自分に言い聞かせました(笑)

 

 

ところで皆さんは、

バセドウ病」という病気をご存知でしょうか?

 

バセドウ病とは、

ヒトで見られる病気であり

正式には「甲状腺機能亢進症」と呼ばれています。

 

名前の通り、甲状腺が

通常よりも過度に機能してしまう状態のことを言います。

 

甲状腺は私たちの喉のあたりにある内分泌器官であり

ホルモンを分泌する働きを持っています。

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甲状腺ホルモンはざっくりですが

体の各組織に作用して

代謝を活性化させるホルモンです。

 

代謝を活性化させるといっても

イメージがあまりつきにくいので

私なりに、甲状腺ホルモンは

体を元気にする

体にもっとがんばりなさいとムチを打つ

ホルモンだと捉えています。

 

バセドウ病は、

何らかの原因により

この甲状腺に対する自己抗体ができてしまい

甲状腺が過度に刺激を受けることで、

ホルモンが過剰に分泌されてしまう状態にあります。

 

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この、「体を元気にする」、「ムチを打つ

ホルモンが過剰に分泌されるとどうなるでしょうか。

 

実際には、このような症状が出てきます。

 

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たとえ落ち着いた状態であっても、

過剰な甲状腺ホルモンの分泌により

常に代謝が活性化され、

汗をよくかいたり

動悸がしたり

疲れやすくなってしまうのです。

 

運動していないのに、

体はずっとこんな感じになっている

そんなイメージです。

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実はネコちゃんにも、

この「甲状腺機能亢進症」という病気があるんです。

 

甲状腺機能亢進症は、

高齢のネコちゃんでの罹患率が高く、

8歳以上で約9%、

10歳以上で約11%と報告されています。

(10歳以上で10頭に1頭という計算です)

 

ネコちゃんはヒトと違って、

甲状腺が腫瘍化(ほとんどが良性腫瘍)したり、

過形成といって大きくなってしまうことで

過剰に甲状腺ホルモンが分泌されます。

 

その結果、

体のさまざまな部分に悪影響を及ぼしてしまうのです。

 

では、甲状腺ホルモンが出過ぎることによる

影響はどのようなものでしょうか?

 

簡単にまとめてみました。

 

①全身でエネルギーを使いすぎる

甲状腺ホルモンは全身の組織で代謝を活性化し、

エネルギーを消費する方向に働きます。

甲状腺機能亢進症では、

そのホルモンが出過ぎてしまうため

脂肪だけでなく、

筋肉も分解しどんどん痩せていきます。

 

そうすると体はエネルギー不足に陥り、

それを補うために

たくさんご飯を食べるようになりますが

それでも体重を維持することが難しいくらい

代謝が活性化してしまいます。

 

そのため、外から見ると

食欲旺盛でたくさんご飯を食べているのに、

なぜか痩せてくるという矛盾が生まれるのです。

 

実際に

甲状腺機能亢進症を患ったネコちゃんの写真です。

筋肉量も減少し、

かなり痩せてしまっていることが見て分かると思います。

 

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②下痢を繰り返す

甲状腺ホルモンは消化管(胃や腸)も元気にさせます。

本来、口にした食べ物は胃・腸を

ゆっくりと時間をかけて通過することで

栄養や水分が吸収され、

キレイなうんちとなって出てきます。

 

しかし、胃や腸が元気になりすぎると、

食べたものがすぐに通過してしまい

下痢の原因となってしまいます。

 

③心臓が頑張りすぎてしまう

甲状腺ホルモンは、

交感神経を介してより心臓を動かそうとします。

そのため、頻拍となり

血液も本来より多く送られるため

全身性の高血圧につながります。

 

④腎臓病の進行を早める

先ほど甲状腺機能亢進症は

全身性の高血圧を引き起こしてしまうと説明しましたが

これにより腎臓での血流量も増加してしまい、

慢性腎臓病の進行を促進してしまう

とも言われています。

 

甲状腺機能亢進症は、

体に以上のような悪影響を及ぼします。

 

見た目上は元気でご飯もよく食べることが多いので

気が付きにくく、

見逃されているケースが多いです。

 

最近では、

健康診断などで早期に発見されるケースも多い

と言われていますので

ご自宅のネコちゃんで少しでも異変に気がついた方は、

動物病院にご相談頂けたらなと思います。

 

私も体が疲れやすいなと感じていたので、

最近受けた健康診断で

ついでに甲状腺ホルモンについて

調べてもらったのですが

無事正常の範囲内でした。

 

なぜ疲れやすいのかは謎のままです。

 

ではまた来月の投稿を楽しみにお待ちください!

最後まで読んでいただきまして

ありがとうございました。

 

 

頭をよく振るのはなぜ?

 

 

皆さんこんにちは!

獣医師の中垣です!

いきなりですが、皆さんの趣味はなんでしょうか?

 

私はキャンプに行ったり、

ギターを弾きながら大声で歌ったり、

たくさん趣味はあるのですが、

これだけは外せない!皆さんにもお勧めしたい!

そんな趣味があります(笑)

 

それは、、、サウナに行くことです!

ここ一年サウナにどハマりしていて、今でも週4で行っています。

 

周りの人からは、頭がおかしいと言われますが

これほど素晴らしいものはないと私は思っています。

 

サウナに行くことで、

心も体もすっきりし、

睡眠の質や普段の生産性も格段に上がるんです!

最近では免疫力も上がると言われているくらいです。

良いことづくしです(笑)

 

皆さんにもサウナの良さを伝えたいので、

もし興味がある方は私に聞いてみてください。

熱弁します!

 

                                          

 

突然ですが、

皆さんはわんちゃんが動物病院を受診する理由で

上位を占める病気は何かご存知でしょうか?

 

実は、

1番多いのが皮膚のトラブルで、

2番目がのトラブルです。

 

皮膚と耳を合わせると、

動物病院の40〜45%の来院理由を占めるとも言われています。

私も実際に診察をしていて、

皮膚と耳のトラブルがかなり多いことを実感しています。

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それだけ多いということは、

これらのトラブルで苦しんでいるわんちゃんや

悩まれている飼い主様も多いことと思います。

 

そこで今回は、1番目に多い皮膚疾患、、、ではなく

(皮膚のトラブルについてはまた後々のブログで書かせて頂きます)

2番目に多いと言われる

耳の疾患」について紹介させて頂きます。

 

耳の疾患の中でも、比較的多いのが「外耳炎」です。

外耳炎、皆さまのわんちゃんも

一度は経験したことがあるんじゃないでしょうか。

中には、何度も繰り返し再発してしまい

頭を悩まされている方もいらっしゃると思います。

 

そんな皆さまに、

外耳炎に対する理解をより深めていただくため

外耳炎について

下の4つのテーマに分けてご説明したいと思います。

 

①どんな症状?

②なぜなるの?

③細菌・マラセチア(カビ)がいるってどういうこと?

④自宅でのケアは必要?

                                       

 

①どんな症状?

 

外耳とは、下の写真の通り、

耳孔(耳の穴)から鼓膜までの部分を言います。

 

私たち人間は、

耳孔から鼓膜までまっすぐ耳道が伸びていきますが、

わんちゃんの場合は一度垂直方向に走り、

そこでL字型にカーブして鼓膜へと向かいます。

 

このL字型の部分に起きる炎症、それが外耳炎です。

 

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外耳炎が起きると耳が赤く腫れたり

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ベタベタした耳垢が出てきたりします。

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このような状態はわんちゃんからすると、

見た目通りかなり痒かったり、痛かったりします。

 

そのため、

後ろ足で耳を掻こうとしたり

床になすりつけたり

しきりに頭を振ったりする行動が目立ってきます。

頭を振りすぎて首を痛めてしまう子がいるくらいです。

 

このような行動を目にした場合、

耳をぺらっとめくって見てみてください。

(痛みによって触られることを嫌がる子もいるので無理は禁物です)

 

もしかすると、

写真のように耳が真っ赤になっているかも知れません。

その場合は、外耳炎の可能性があるので

すぐに動物病院を受診することをお勧めします。

 

②なぜなるの?

 

ではなぜ外耳炎は起きてしまうのでしょうか。

 

それは大きく分けて4つの原因があると言われています。

(他にもありますが代表的なものを紹介します)

 

1. ミミダニ

耳に寄生するダニのことです。

ミミダニの寄生によって強い痒みを伴います。

これが耳の中にいることを想像しただけで、痒くなってきますよね。

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2.異物

草や砂、水などが

耳の中に入ってしまうことで、外耳炎を引き起こします。

 

3.アレルギー

アトピー性皮膚炎や食物アレルギーのことです。

元々これらの基礎疾患を持っていると、

そもそも皮膚に炎症が起こりやすいので、

外耳炎を引き起こしてしまいます。

 

4.脂漏症

皮脂量が多く、

皮膚がベタベタになってしまう病気です。

脂漏症のわんちゃんは

高確率で外耳炎を発症し、耳垢も大量に発生してしまいます。

 

 

紹介した4つのうち、

ミミダニと異物に関しては

これらを取り除いてあげることで

外耳炎は完治することが多いです。

 

しかし、アレルギーや脂漏症といった

元々ある体質が原因となっている場合

これらをうまく管理して上げないと、

外耳炎を繰り返す原因になってしまうのです。

 

③細菌やマラセチア(カビ)がいるってどういうこと?

 

皆さんがわんちゃんの耳のトラブルで、

動物病院を受診された時に

耳にバイ菌がいますね!

耳にカビがわいています!

といった言葉をよく耳にすると思います。

 

動物病院で治療を受けて

バイ菌やカビがいなくなったのに、

どうしてまた外耳炎になってしまうんだろう?

 

そう思われている方も

たくさんいらっしゃると思います。

 

実はこれらのバイ菌やカビは、

外からやってきたのではなく

皮膚の常在菌、つまりもともと皮膚に存在するものです。

 

普段は皮膚のバリア機能によって、

常在菌は絶妙なバランスに保たれています。

 

しかし、炎症が起こったり、

それにより皮膚のバリア機能が落ちると

今まで保たれていた絶妙なバランスが一気に崩れ、

常在菌が増殖してしまい悪さをするのです。

 

つまりここで大切なのは、

バイ菌やカビがいることで

外耳炎になってしまうのではなく

外耳炎が起きた結果、

バイ菌やカビが増殖し、

より外耳炎を悪化させているということです。

 

簡単に言えば、

バイ菌やカビが外耳炎の原因ではないということですね。

なので、それらをやっつけても

外耳炎が起きる根本的な解決にはなっていないのです。

 

大事なのは、②のテーマでお伝えした通り、

アレルギーや脂漏症といった元々持っている

体質的なところを管理してあげることです。

 

そうすることで、

できるだけ外耳炎を繰り返さないようにしてあげましょう。

 

④自宅でのケアは必要?

 

結論から申し上げますと、

自宅でのケアは必要ありません。

 

それはなぜか。

健康なわんちゃんの耳は、

自分で自分の耳を綺麗にする

自浄作用」があるからです。

 

そのため、

耳垢も自然と外に出ていくようようになっています。

 

よく、人間と同じように

「綿棒を使って耳掃除をしていいのか」

という質問を頂きます。

 

答えはノーです。

 

綿棒を使うと、

耳に過度な刺激を与えてしまったり

耳垢をかえって耳道の奥に押し込んでしまい

外耳炎を起こす原因になってしまう可能性があるからです。

 

目に見えている耳垢を

綿棒で取りたくなってしまうこともあるかと思いますが、

そこはグッと堪えてください。

 

ところで、

先ほど自宅でのケアは必要ないと言いましたが、

もちろん必要な子もいます。

それは以下のような子たちです。

 

・外耳に異物や寄生虫が存在している

・アトピー性皮膚炎や食物アレルギーにともなって炎症が頻発している

・脂漏症にともなった外耳の過剰な皮脂汚れ

・短頭種などもともと耳道が狭く耳垢の排出がうまくできない子たち

 

このような場合、

自宅でのケアが必要となる時があります。

 

もちろん綿棒を使用するのではなく、

専用の耳の洗浄剤を使います。

 

ただ、耳の洗浄剤を使用する場合、

必ず外耳と鼓膜の状況を確認する必要があり、

またそもそも洗浄の必要性があるのか

ということも判断しなければなりません。

 

そのため、

事前に獣医師に確認していただくことを

お勧めいたします。

 

 

ここまで外耳炎について説明してきましたが、

他にも、垂れ耳であったり、

耳毛が多かったり、今のような高温多湿な気候によって

外耳炎になりやすい子たちもたくさんいます。

 

もし、ご自宅のわんちゃんの耳のことで

気になることがありましたら

お気軽に当院のスタッフに尋ねていただければと思います。

 

では、また来月のブログを楽しみにお待ちください!