ペットの病気・気になる症状

熱中症にご注意を!

日中、暑いですね…!

ヒト以外のどうぶつにとっても辛い季節です。

特に枚方は灼熱で有名ですので、

ご自宅のペットにも暑さ対策をお願いします!

(詳しい対策方法はネットや本などにたくさん書いてあります!)

 

 

ちなみに、イヌの平均体温は何℃くらいかご存知でしょうか?

 

 

体格などにもよりますが、だいたい38℃台です。

(動物病院にくると恐怖ですこし上がります)

ヒトよりも2℃ほど高いです。

いまの時期、万が一の際にはすぐに体温を測れるように

体温計を常備しておくことをオススメします。

 

 

イヌなどの汗をかかないどうぶつは、

体温を下げる能力が低く

パンティング(ハッハッハッとする呼吸)で体温を下げています。

特に短頭種(パグなど鼻の短い犬種)ではパンティングにより肺に熱がこもりやすく、

熱中症になりやすいため注意が必要です。

短頭種にクーラーは必要不可欠です。

 

 

もし嘔吐や意識障害などの症状が出てしまったら、

まずはどうぶつの体を冷やすこと。

そのあとは動物病院に連絡し、点滴などの処置を行います。

 

 

深刻な熱中症であれば、体温を調節できなくなっています。

つまり、急激に体を冷やしすぎるのも良くないので注意してください。

39℃前半まで下がれば、

あとはクーラーのついた涼しい部屋などで

自然に体温を下げるのが望ましいと思います。

 

 

病態としては、

脱水・体温上昇→循環不全→多臓器不全→死亡(!)となり、

なんとか早期発見して多臓器不全まで至らないようにすることが大切です。

もっとも、一番は「予防」です!!

 

 

ヒトからしたら暑さの引く夕方であっても、

日中の太陽熱を溜め込んだ地面は岩盤浴状態になっていることがありますので、

散歩前には地面の状態のチェックをすることも大事ですね!

最近「ヘルニア」をよく診(み)ます…

「うちの子ヘルニアやねん〜」と一言でいうと、

腰の病気のイメージが強いと思いますが、

これは人間では、腰のヘルニアが多いからでしょう。

本来「ヘルニア」のことばの定義は

『体内の臓器などが、本来あるべき場所から「脱出・突出」した 状態』

ですので、

「ヘルニア」には、

飛び出したもの場所によってたくさんの種類があります。

 

腰の場合は、

「椎間板」という骨と骨とのクッションとなる物質が

「脱出・突出」して神経を圧迫するので、

痛みがでたり、麻痺がでたりします。

いわゆるダックスなどに多い「椎間板ヘルニア」ですね。

(僕自身も腰椎の椎間板ヘルニアもちです)

IMG_0320

hernia

 

「会陰ヘルニア」去勢していないオス犬でよく診ます。

会陰とは、骨盤部の出口、つまりお尻のことです。

ポコっとしたふくらみが肛門横にみられる場合は要注意です。

脱出するものは、膀胱前立腺など。

未去勢オスに多いことから、

男性ホルモンが影響しているやら、

未去勢オスは高齢になると前立腺肥大をおこすので、

直腸を圧迫し、排便時にりきむ(排便困難になる)ことから

ヘルニアを起こすやら諸説あります。

犬種ではコーギーなど断尾している犬に多く、

断尾すると、しっぽを振れないため、

使わなくなったお尻周りの筋肉が小さく萎縮してしまい、

しぼんだ筋肉の隙間からヘルニアを起こしやすくなるのではと考えられています。

コーギーの男の子にはぜひ去勢手術を!

 

ほかにも様々なヘルニアがありますが、

最近よく診る手術が必要なヘルニアは上記2つです。

僕の腰のヘルニアも、誰か治してくれないものか…。笑