ペットの病気・気になる症状

「縫合糸」反応性肉芽腫とは?

診療時間の変更と、

午後診療の待ち時間によって、

みなさまには大変ご迷惑をおかけしております。

 

まだ、19時までとご存知ない方が時間外に来院されることがあります。

大変申し訳ありません。

 

本来であれば、

時間外の対応は22時までは3000円、22時〜翌朝6時は5000円

追加でいただいているのですが、

9月いっぱいまでは、

診療時間の変更を知らずに来院された方に限り、

責任をとって通常通り対応させていただきます。

 

よろしくお願い致します。

 

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シルバーウィークは、通常通り祝日扱いとなり、午前診療のみとなります。

 

「どっか行かないの?あ、ペットホテルや仕事で行けないのか。大変ねぇ」

とよく言われますが、

人混みが嫌いなので、連休中に遠くに行きたいとも思わないんですよ(笑)

(家族は行きたいかもしれないので、すいません…)

公園行ったり家で寝たりしてのんびりするほうが好きですね。

 

さて、開院以来、当院では

縫合糸反応性とみられる炎症反応をよく診ております。

感染なく体の一部が腫れ上がり、

「なんじゃこりゃ」と手術して調べてみると腫れの中から絹糸が見つかったり…。

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ミニチュアダックスは、

体内に残った糸による異物反応が特に強く出ると言われているので注意が必要です。

 

もし縫合糸反応性の肉芽腫や脂肪織炎が疑われた場合、

再度麻酔をかけ原因となっている糸を摘出し、

ステロイドか高価な免疫抑制剤を飲まないといけなくなります。

結局、数倍のお金がかかってしまいますし、

何よりどうぶつの健康を大きく損なってしまいます。

 

当院では、

たとえば避妊去勢手術など、ある臓器を摘出する手術で、

3mm径までの太い血管を切らないといけないときには

「超音波メス」という血管シーラーを使用して、

お腹の中に糸を残さないように気をつけています。

 

皮膚の下を縫ったり、3mm径以上の血管などを縛る際など、

どうしても体内に糸を残さないといけない場合には、

「PDS」という、いずれ溶ける糸を使用しています。

 

体の外を縫う際には、創面がくっつけば取ってしまうので、

「ナイロン糸」という、異物反応が起こりにくく、かつ強度のある

溶けない糸を使用しています。

 

料理店などに例えれば、

圧力釜など、料理の質を上げる機械を導入したり、

よく切れる包丁など、

使う道具にこだわるということ。

これは我々も同じ職人として当然すべきことだと考えています。

 

安かろう悪かろうが全てに言えることではないですが、

値段で手術する病院を決める方が少なからずいらっしゃるのは事実。

 

し か し

 

びっくりするくらい安い手術が本当にどうぶつにとって良いことなのか、

再度考える必要があるかもしれません。

(ちなみに絹糸は、PDSに比べ1/100くらい安いです)