こんにちは!獣医師の足立です。
最近イデアには見学者や実習生さんが
ちょくちょく来てくれます。
学生さんの実習や、新しい職場を探している方
いろいろです。
新しい人とおしゃべりするのは
知らないことをたくさん聞けたりして楽しいですね!
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今日は実は大事でも、
あまり診察でも聞かないかもしれない話
お家のわんちゃん、ねこちゃんが
皮膚糸状菌症になった時の
お家での環境ケアや清掃方法についてお話します◎◎
皮膚糸状菌症は一般的に
免疫が弱い子犬や子猫で多く見られる病気です。
成長とともに免疫がしっかりしてくると
自然に治ることが多い病気でもあります。
注意したいのは
脱毛などの症状がなくなった場合でも
生えてきた毛にまだ糸状菌はいるということです!!
その毛が生え変わるまで
他の動物、人間に感染する可能性ががあります。
そう、皮膚糸状菌症は
他の動物(犬、猫、他)にうつる
感染症
かつ、人間にもうつる
人獣共通感染症
でもあります。
人間にうつる場合、
特にお子さんや高齢者で重症化することがあるので
しっかりと注意しないといけません。
治療で一番大事なのは動物さんの投薬治療や
シャンプーなどの外用療法ですが、
一番の近道は
汚染された環境を広げない
汚染された環境の掃除
が大事になってきます。
そのためには
以下のことを
を行っていきます。
●隔離
隔離の目的は
感染した毛やフケを
広げないためと
それらの除去・掃除をしやすくするためです。
チェック項目
1 同居動物に感染の症状がないか
2 同居動物に症状がない場合でも、一度は抗菌シャンプーで洗浄を行う
3 感染動物の隔離スペースを確保する
隔離スペースはフローリングで物が少なく、掃除しやすい場所が良いです。
●掃除
トリプル洗浄 (週に1、2回)
1 掃除機やワイプなどで物理的にゴミを除去する
2 水と洗剤を用いて、徹底的に洗い落とす
3 適切な消毒薬で消毒
消毒液はハイターなどの次亜塩素酸ナトリウムを
10~100倍に希釈し
約10分間の接触時間を設ける必要があります。
いかがでしょう?
けっこう大変ですね。
ただ、特にお家に免疫が低下している方がいる場合は
必ずやってもらった方が良いです!