ペットの病気・気になる症状

雷の音などを怖がるワンちゃんへの対策法

 

みなさんこんにちは!

獣医師の中垣です!

 

最近はやっと暖かくなってきて、春の訪れって感じがしますね。

 

ただいつも季節の変わり目には、何故だか分かりませんが

ものすごい嵐が来るイメージがあります。

 

先日もスヤスヤ気持ちよく眠っていたのに

急にドカッッッーンという聞いたことないくらい大きな雷の音で目が覚めました。

雷

 

あまり良い表現ではないですが、本気でミサイルが近くに落ちたんだと思って

飛び起きてしまいました。(夜中の2時でした。。。)

 

心臓をバクバクさせながら

こんな大きい音だったらうちのワンニャンたちは

さぞかしビビっているんだろうと様子を見に行きましたが

しっかり爆睡してました。

 

自分が情けなくなりました(笑)

 

みなさんのおうちのワンちゃんはどんな様子でしたか?

枚方市に住んでいらっしゃる方たちなら

同じようにものすごい音がしていたと思います。

 

雷のような大きな音に反応して

 

・走り回る

・よだれを垂らす

・何かを破壊する

・同じ場所で固まって動かない

・ブルブルと震える

・吠えたりクンクンと鳴く

 

などこれらの行動や症状が見られた場合

音過敏症音恐怖症の可能性があります。

犬 雷

 

大きな音を怖がることは

よくあることだろうと考えたいところですが

その症状には軽度なものから非常に重度なものまであり

何も対策をせずに放っておくと

より悪化してしまい手をつけられなくなることもあります。

 

雷が鳴り響いたことにパニックを起こし

暴れて歯が折れてしまったり

興奮して飼い主さんを攻撃してしまう子がいるくらいです。

 

こうした状況は、

ワンちゃんにとってとても恐怖であり

苦痛を感じていることが多いため

早い段階で気付き対応して行くことがとても重要です。

 

なので今回は

大きな音に過剰に反応してしまったり

先ほど述べたような行動や症状が見られる場合の

ワンちゃんとの接し方や対策についてご紹介したいと思います!

 

STEP1 接し方を改める

みなさんは雷などの大きな音に

パニックを起こしているワンちゃんに対して

どのように接していますか?

 

一番やってしまいそうでやってはいけないこと

それは「声を掛けたりしてかまうこと」です。

 

こいつはなんて非情なことを言ううんだ

と思われるかもしれませんが

もちろん僕も気持ちは抱っこしてあげたり、

大丈夫?と声を掛けてあげたいと思っています。

 

ただそれらの行動が返って不安を悪化させ

恐怖が増してしまうと言われています。

 

なので大切なのは、

たとえ雷が鳴り響いていても

決してかまうことなく

いつもとなんら変わらない態度で

むしろ楽しそうに振る舞ってください。

 

怖がって吠えたりすることに対して

叱ったり罰を与えることはなおさらです。

 

また、普段からリラックス できる場所を作っておき

恐怖を感じた時は自由にそこに避難できるようにしてあげる環境作りも大切です。

犬

 

STEP2 サプリメントを活用する

恐怖反応を軽減するために

サプリメントを利用することもできます。

 

当院では雷などの音に敏感であったり

お留守番が苦手な子やストレス体質の子たちに

このジルケーンというものを活用しています。

ジルケーン

 

このジルケーンには、ミルクのタンパク質であるカゼインが含まれており

ワンちゃんの不安を和らげてくれる作用があります。

人間の赤ちゃんがお母さんの母乳の飲んでスヤスヤ眠るように

このミルクタンパク質にはリラックス効果があるんです。

 

STEP3 薬物療法

症状が重度の場合、

鎮静効果のあるお薬を頓服として利用することもあります。

大きな音が予測される場合(花火大会や悪天候の予報など)に、事前に飲ませるといった感じです。

もちろん薬の服用に関しては獣医師にご相談の上行ってくだい。

 

 

今回ご紹介したもの以外にも、興味深いアイテムがあったのでご紹介させていただきます。

それがこのサンダーシャツ!

サンダーシャツ

 

ちょうど良い締め付け感があって、ワンちゃんの不安を和らげてくれるそうです。

音過敏症以外にも環境の変化に敏感な子やお留守番が苦手な子たちにも効果的だそうです。

ぜひおうちのワンちゃんにも試してみてください!

 

ということで今回は大きな音が苦手な子たちへの

接し方や対策についてお話しさせて頂きました。

 

ワンちゃんが大きな音を怖がるのは当たり前のことだと認識され

こういった問題は見過ごされていることが多いのが現状です。

 

そのためにワンちゃんの苦痛は年々悪化していってしまうこともあります。

 

これらをできるだけ防ぎ、

生活の質を向上させてあげるためにも

早めに対策をしていきましょう!!!