ペットの病気・気になる症状

眼のショボショボの原因は?

こんにちは!

獣医師の足立です。

 

今日は通勤中に

きれいなオレンジ色と青色の羽を持つ鳥を見かけました。

普段あまり、鳥なんて気にしないですが

すごくきれいな色だったので

しばらく観察してしまいました。

 

いつも、気づかないだけかもしれませんが

今日は、それをきっかけにいろんな鳥を見かけて

少しずつ春が近づいて、鳥が多くなってきたのかな?

と勝手に考えて、なんとなくうれしい気持ちになりました♪

 

 

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飼っているわんちゃんの眼

ショボショボしてるなぁと思ったら

表面にキズができてたことありませんか?

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たいていの場合は、

ヒアルロン酸や抗生剤の点眼をすれば

1-2週間すると、治ることがほとんどです。

 

ただ、1ヶ月も点眼しているのに

なかなか治らない場合もあります。

この場合は、難治性角膜潰瘍になっていると言えます。

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難治性角膜潰瘍の原因はいろいろあります。

 

まつ毛の問題

睫毛重生   アイライン部分にまつげが生えている

異所性睫毛  まぶたの裏からまつげが生えている

睫毛乱生   逆さまつげがある

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涙の問題

ドライアイ

涙液の質的異常

 

 

まばたきが上手くできない問題

神経の異常

眼が飛び出してきている病気

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まぶたの裏にゴミが入っている場合

ホルモンの問題

 

など、主な原因としては以上になります。

 

 

 

 

 

 

検査において、上記のような

明らかな病気がないにも関わらず

角膜潰瘍が治らない場合、

この病気になっているかもしれません。

 

 

SCCEDs

(スケッズ)

 

 

またの名を、

自発性慢性角膜上皮欠損症

難治性角膜潰瘍

ボクサー潰瘍

再発性角膜潰瘍

無痛性角膜潰瘍

といろいろな呼び方をされます。

 

 

 

 

眼の表面である角膜の構造は

3層でできています。

 

表面から

上皮

実質

デスメ膜

です。

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このスケッズという病気は角膜の

上皮と実質が上手く引っつかない

ことで起こると言われています。

 

 

 

なので、いったん治療して

新しい上皮ができてきて

一見、傷が小さくなってきているように見えても

ベロンと表面(上皮)が簡単にはがれて

傷がなかなか治らないという病気です。

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基本的にこの病気の治療は外科になります。

 

まずは、傷の周りを綿棒でこすって

簡単にはがれる上皮を除去していきます。

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これでも治らなければ、

角膜にわざと傷をつけて

治癒を促進する処置をしていきます。

角膜点状切開

角膜格子状切開

というものです。

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上記の処置は

処置後痛みを伴うので、

コンタクトレンズを装着したり

まぶたを一部閉じたりすることにより、

痛みを和らげたり

キズの直りを早めたりします。

早ければ1-2週間で治ります。

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眼にキズがあるままだと、

ずっと眼をショボショボさせたり

気になったりして生活の質が下がります

 

何よりも怖いのが、

眼のキズにばい菌が入ってしまうと

最悪、眼に穴が開いてしまって

眼がつぶれてしまう恐れもあります。

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眼がショボショボしていたら

早めに受診することをおすすめします。

 

何か気になる点、

疑問がありましたら

お気軽に獣医師、スタッフにご相談ください。