「心臓病」の理解を深めるためには、
「血行動態」を理解することが必要です。
心臓には、血液を全身に送り出す作用があります。
血液は、全身の細胞にとって大事な酸素や栄養素を含んでおり、
それは全身に張り巡らされた血管を通じて全身の細胞すみずみまで運搬されます。
『血管』
血液の交通路。
起点を心臓として、上り(動脈)と下り(静脈)があります。
車で遠出をしたときをイメージしてください。
高速道路のような広い道路もあれば、車の入れないような細い路地もあります。
全部、高速道路を使えば早く着きますが、個々の家々までは通っていませんよね。
この場合、
高速道路は太い動静脈、
一般道は細い動静脈、
細い路地は毛細血管、
個々の家々はひとつひとつの細胞ということになります。
血液は、毛細血管内で酸素と栄養素を荷下ろしし、代わりに二酸化炭素と老廃物を受け取ります。
『心臓』
血液のポンプ。
ゴムまりのような心臓と、道路のように張り巡らされた全身の血管との関係をイメージします。
ゴムまりは何が問題なのか。
道路のどこに渋滞があり、どのようにオカシクなっているのか。
そして、どうすれば目的地までスムーズにたどり着けるのかを検査によって調べる。
検査でわかれば、後はゴムまりを操り、道路を工事し、交通量を整備してあげる。
結局のところは、
酸素や栄養素をそれぞれの細胞まで運ぶことができれば生きることができます。
現状の血行動態を理解して、お薬の力で操るのが心臓病の治療といえます。