当院では供血犬(血液の提供者)として、
1代目(引退):りきまる(ラブラドール)
2代目(現役):ぎんなん(ゴールデン)
が院内に常在しています。
一定の決まりごとを遵守し、供血を行うことが仕事です。
今回で、供血犬のぎんなんが計10回、どうぶつの命を救うことになりました!
輸血ができる動物病院は、実は多くありません。
開業して間もないころ、貧血のどうぶつが来院された際、
周辺の動物病院に輸血ができないかとお願いしましたが、
どこも「できない」と断られてしまいました。
そこで、僕は
「医療現場においては輸血が必要などうぶつにはたくさん遭遇する。
どうぶつの命を救うためには輸血は必須の手段である。」
と判断し、
即座に自院にて輸血可能な体制を整えました。
現状ではどうぶつのための輸血用の血液製剤はなく、
そこは動物医療の問題点となっております。
血液製剤は法律によって2重3重の厳しい取り決まりがあり、
高額な設備や機材が必要な割に採算がとれないことがあります。
こういった面から、
人医療のようにどこでも輸血できる環境を実現することは困難です。
なんとかこういったどうぶつ医療の現状を変えたいのですが…。
今の僕では祈ることしかできません。
当院の患者さんは、輸血できないことで困ることのないようにしていきます。