病院ブログ

猫の混合ワクチンを選ぶときのポイント

みなさんこんにちは。

獣医師の長崎です。

 

みなさん猫にワクチンを接種するのは何故でしょうか?

もちろん病気から愛猫を守るためだと思います。

猫のワクチンに含まれる病気は、感染すると死亡率が高いものや、広く流行しているものがあります。

そのためワクチンで免疫をつけることが大切になります。

 

下の表は猫のワクチンと伝染病についてです。

猫の混合ワクチン かい.001

猫の混合ワクチンを選択する場合のポイントは、

 

猫白血病ウイルス感染症を含ませるかどうかです。

 

猫白血病ウイルス感染症は感染猫の唾液などに接触すると、感染します。

そのため外出自由の猫は、野良猫との喧嘩などで感染するリスクが高まります。

感染した猫の免疫がウイルスに負けてしまった場合、

がんや血液、免疫の病気にかかり3年以内に死亡する可能性が高くなります。

 

しかし、ワクチンに猫白血病ウイルスを含ませることで

①ワクチンアレルギー

②ワクチン誘発性肉腫(ワクチンを接種した部位にできるガン)

のリスクが高まります。

また、ワクチンを接種したとしても100%予防できる訳ではありません。

 

よって猫白血病ウイルス感染症を予防する上で最も重要なことは

完全室内飼いにすることです。

上記の理由から当院では主に3種混合ワクチンを推奨しております。

 

しかし、猫を一生家の中に閉じ込めるのは可愛そうだ。自由気ままに外出できてこそ猫だ。

など飼い主さんの価値観は様々です。

また、多頭飼いの飼い主さんで、同居猫が猫白血病ウイルス感染症に感染している場合など

は5種混合ワクチンの方が適していると考えられます。

5種混合ワクチンをご希望の方はご相談ください。