獣医師の長崎です。
みなさんはご存知ですか?
私たちが愛犬に混合ワクチンを接種するのは、どんな病気から守るためなのか。
今回は、犬の混合ワクチンについて、改めてお話しさせて頂きます。
ワクチンに含まれる病気は、感染すると死亡率が高いものや、広く流行しているものがあります。
また、病原体のほとんどがウイルスであるため、一度発症すると治療が困難な場合が多いです。
(レプトスピラ症のみ細菌が病原体です)
そのためワクチンで免疫をつけることが大切になります。
下の表は犬の伝染病とワクチンについてです。
当院で接種できる混合ワクチンは5種混合ワクチン、6種混合ワクチン、8種混合ワクチンです。
ワクチンの種類は、その犬の年齢、健康状態、生活環境、ワクチン接種歴、アレルギーの有無などを考慮して、
飼い主さんとご相談した上で決定します。
犬の混合ワクチンの場合、人獣共通感染症であるレプトスピラを含ませるかどうかがポイントになります。
レプトスピラはネズミの尿から感染し、人に移ることもある病気です。
枚方市では2015年に西招提町で発生したという報告があります。
大雨などで、ネズミの尿が土壌にまぎれ、それを犬が舐めると感染するのではないかと言われています。
混合ワクチンにレプトスピラを含ませることで、ワクチンアレルギーの可能性が高まるので、
生活環境に合わせて選択すれば良いと思います。
ただ漫然と獣医さんから言われるがままに予防をするよりも、
説明し、飼い主さんにも詳しく知っていただいたうえで
予防をしていただく方が当院としては良いと考えております。
当院のワクチン接種プログラムは、
・母犬からもらった免疫がなくなる約8週令頃に1回目、その後、約1ヵ月ごとに2回(計3回)接種します。
・1歳令以降になると、1年に1回接種します。
また、副作用など犬への負担を考慮して、ワクチン接種の回数を減らしたいという飼い主さんには、
抗体検査を提案させて頂くことが可能です。
(費用はワクチン接種の料金と同程度です)
お気軽にお問い合わせ下さい。