まだ5月なのに、もう夏?と思う程暑い日も増えてきましたね。
こんにちは。愛玩動物看護師の猪原です。
毎年夏になると『 今日は熱中症で何人病院に搬送された 』というニュースをよく見ると思いますが、
人間と同じく、熱中症の症状で慌てて来院するわんちゃんもいます。
冷やせば大丈夫だろ、外が暑くても少しなら散歩行っても大丈夫、室内なら、、と思う方もいるかもしれませんが、
実際は重症の子もいて、中には亡くなる子もいるので、熱中症はとても怖いです。
なので、少しでも熱中症になる動物を減らせたら、、適切な処置をして一匹でも多く命を救えたらと思い、ブログを書きます(^^)
今回は簡単に
◎熱中症とは?症状は?
◎なりやすい環境は?
◎もし熱中症になった時の応急処置は?
◎対策は?
についてお話していきたいと思います(^^)!
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◎熱中症とは?症状は?
体温上昇とともに脱水が起こり、血圧が低下します。
悪化すると死亡や後遺症につながることもある危険な疾患です。
動物の熱中症には下記の図のような分類はないですが、動物の熱中症はヒトでいう最も重症のⅢ度と同じだと言われています。
(厚生労働省参照)
主な症状は高体温でパンティング(ハアハア息が荒い状態)が多いですが、
進行するとよだれが多くなり、ぼーっとしたり、ふらふらすることもあります。
更に進行すると横になって起き上がれなくなったりぐったりして元気がなくなり、舌や歯茎が青紫(チアノーゼ)になることも・・・
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◎なりやすい環境は?
屋外が多いと思われがちですが、発症場所は、なんと屋外と室内ほぼ半々・・!
夏場のアスファルトの温度は50度ほどになるので散歩は要注意です。
わんちゃんは四足歩行のためヒトと違いアスファルトと体や頭が近く、地面から熱を直接受けます。
(日本気象協会参照)
車の中も発症しやすく、窓を開けるだけではほぼ意味がありません(*_*)
あとは短頭種や毛色が黒い子、肥満や高齢の子は熱中症になる可能性が高いので注意が必要です。
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◎応急処置は?
首や脇、股に氷嚢を当てたり、水で濡らしたタオルなどで体を包み、風を送り冷やします。
タオルで冷やす場合は頻繁にタオルを交換することを忘れずに!!(^_^)
(日本気象協会参照)
少しでも様子がおかしいと思った場合は遠慮なく病院にご連絡ください!
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◎対策は?
風通しがいいようにしておき、暑い時期は室内の温度を26度以下に設定しておきましょう(^^)/
暑い時期は散歩の時間を見直し、屋外ではこまめな水分補給をするとGOOD!
散歩に行く前にアスファルトを触ってみてください!熱くて3秒以上触れなかったら散歩は控えましょう。
また、たまに体に水をかけて扇風機などで風を送るのも効果的です!時々陰で休憩も(^^)
買い物中などで車に残すことは基本的にはおすすめしません。
興奮しやすい子は低い温度でなども熱中症になるリスクがあります・・・!
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熱中症の怖さが伝わりましたか??
今回改めて熱中症について勉強していると、学生時代、
卒業研究で夏のアスファルトの温度変化とわんちゃんの体温変化について調査した事を思い出しました。
特に夏は朝だから散歩に行っても大丈夫ということではなく、
ヒトの体感は暑くなくても朝7時の時点でアスファルトの温度は相当高くて驚いた記憶があります。
空太は散歩が大好きで走りまわりますが、夏は特に短時間の散歩でハアハア息が荒くなるので
色々と対策しないとなと改めて感じてます・・
今回お話した通り、
熱中症は高体温だけでなく、死に至ることもある疾患ですが、
しっかり対策をしていると回避できる可能性は高くなります。
これから夏休みやお盆など、一緒にお出かけされる方も多いと思います。
長距離移動中はこまめに休憩したり、水分補給もしっかりとし、可能であれば氷など冷たいものも持っていくといいかもしれません。
あとは、もしもの場合に備えて、お出かけ先に動物病院はあるかどうかも調べておくと安心ですね。
私も今年は空太と海に行こうと考えているので、色々と準備をしたいと思います(^^)/
みなさまにとって、沢山の思い出ができる素敵な夏になりますように。
またお話聞かせてください(^^♪
(日向ぼっこしながら爆睡中の空太です(^^)