こんにちは。獣医師の長崎です。
このポスターは、蚊やダニが媒介する感染症について厚生労働省が注意喚起したものです。
最近姿を見かけなくなったスギちゃんの元気に活躍する姿を見て、懐かしいような嬉しいような気持ちがこみ上げました。
それと同時に思うことがありました。
この写真は私の飼い犬リクですが、一年中スギちゃんよりはるかにワイルドな格好をしているのです。
最近はオシャレに着飾った犬も増えていますが、それでも十分ワイルドですね。
(話はそれますが、当院で11月4日に上のような写真の撮影会を開催します)
要するに犬猫たちは私たちより遥かに蚊・ダニに狙われるリスクに晒されているのです。
そして蚊・ダニは私たち人間だけでなく、犬猫たちにも様々な病気を媒介します。
蚊が媒介するフィラリア症は、30年前は犬の死亡原因のダントツ一位でした。(猫も感染する)
今年の夏には、野良猫に噛まれた女性が、マダニが媒介するSFTS(重症熱性血小板減少症候群)に感染して死亡したというニュースが話題になりました。
また先日、10月10日には徳島県でペットの犬から男性へSFTSの感染が確認されました。
男性にはマダニに噛まれた形跡はなく、犬になめられるなどしてウイルスが体内に入った可能性が考えられています。
徳島県は発症した犬の唾液や糞便にウイルスが混じっていた可能性もあり、過剰な接触は控えるように呼びかけています。
SFTSはこれまで「マダニ→人」に感染することが知られていましたが、
「マダニ→犬→人」「マダニ→猫→人」
という感染経路を考慮する必要が出てきたのです。
他にもマダニは私たち人間に日本紅斑熱、Q熱、ライム病などたくさんの病気を媒介します。
これをきっかけに
①お散歩の時ダニが生息している草むらなどにはなるべく近づかない。
②野良猫に近づかない。
③毎月ノミダニ予防をする。
を心がけるようにしましょう!