病院ブログ

思い出すこと

あけましておめでとうございます。

僕の部屋には暖房器具がないので、とても寒いです。

この時期になると、僕は、昔飼っていたコリー犬を思い出します。

14歳にして、天寿を全うしたラッキー。

 

当時は、冷たくなったラッキーを前に、

何もできなかった自分を責めました。

もっと何かしてあげられなかったのか。

子犬としてうちにやってきたばかりのころ、憧れた『獣医さん』

一度は諦めたその夢を、思い出させてくれたのは

ほかでもない、その年老いたラッキーでした。

 

獣医師として診療をしていく上で、

腫瘍におかされた愛犬を目の前に、

自分が悪い、飼い方に問題があったと、

ご自身を責める飼い主様がおられます。

そういうとき、僕は、昔の自分を思い出します。

やり場のない悲しみを、己にぶつけるしかなかった昔。

今は、僕は「逆ですよ」と言います。

 

『天寿がん』という捉え方があります。

10数年前に比べ、イヌの寿命は飛躍的に伸びました。

ペットの世界でも、高齢化が進んでいます。

フィラリアなどの予防の徹底、医療の進歩、フードの改良。

イヌは、番犬から、家族へと変わりました。

高齢化に伴い、ヒトと同様、心臓病やがんの患者様が増えました。

考え方の違いですが、がんは、長生きさんの証なのです。

 

最期に、苦しまず、眠るようにして息を引き取った

ラッキーは、天寿を全うしたのだと思います。

 

りきまるも、もう9歳。立派なシニア犬です。

うちには、他にも5歳のフェレットがいます。

日頃からしっかり体に触り、一般状態を把握し、

適度な散歩で運動させ、日々に刺激を与え、

高齢者ライフを満喫してもらわなくては。

2012-11-19 12.30.41

 

ところで、工事は、1/6から開始です。

1/7からは外装が変わります。楽しみです。

(とはいっても、色と形はほぼ変わりませんが…)