免疫介在性多発性関節炎とは、聞き慣れない病名であると思います。
本来自分の体を守るはずの免疫が、関節を攻撃してしまう病気です。
本来日本国を守るはずの自衛隊が、枚方を攻撃してくるようなものです。
原因は自分自身の体なので、免疫を抑えるお薬を生涯飲み続けなければなりません。
マウスちゃんは、この珍しい病気にかかっています。
闘病の結果、手首のじん帯が損傷を受け、
外側に過伸展(不安定になること)するようになってしまいました。
本来なら関節を固定する手術です。
しかし、自己免疫性の病気をもっている場合、
うかつに関節をさわると、病状が悪化することがあります。
マウスちゃんは、手術ができる体ではありません。
そこで今回は長い目でみて、包帯法による外固定ではなく、
オーダーメイドの固定具を作成することになりました。
完成するまでの間は、包帯にて固定していましたが、
歩けるようになってきたとのこと、期待大です。
型取りが完成しました。
近頃は、整形の領域で手術できない症例に対する選択肢として
人間のように固定具といった方法があります。
私自身、椎間板ヘルニアや膝痛をもっています。
手術もキライです(笑)
手術を回避し、保存療法でいく際、
固定具は、患部を安定化させ、痛みを軽減するための必須なツールです。
私のようにヘルニアもちの動物、膝のお皿が脱臼しやすい、前十字の損傷など、
固定具にはさまざまな適応があります。
いまの動物医療の流れを考えると、
もっと一般的に固定具が用いられていてもおかしくありません。
近い将来、コルセットをつけたわんちゃんがたくさん道を歩いているかも?