病院ブログ

犬に用いるワクチン ~狂犬病編~

こんにちは。

獣医師の長崎です。

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この写真は私が学生時代に友人とインドへ旅行した時に撮った一枚です。

突然近寄ってきた犬に友人が腰を抜かして驚いています。

しかし彼は犬が苦手な訳でもありませんし、大袈裟な人間でもありません。

 

犬に噛まれることで感染する狂犬病を恐れているのです。

 

世界で一番、狂犬病で死者が出ているのがインドであり、アジアを中心に毎年5万人以上の死者が出ています。

狂犬病は、人と動物の共通の感染症で、感染した動物に噛まれると感染し、人間も発症すると死亡率が100%の病気です。現在治療法はありません。

昭和32年以降、日本での発生は確認されていませんが、国境を超えた人とものの移動が盛んな現代において、日本に狂犬病がいつ侵入してもおかしくはないです。

飼い犬にしっかりと狂犬病の予防注射を受けさせることで犬を狂犬病から守ることはもちろん、飼い主様自身や家族、近所の住人や他の動物への感染を防止できます。

ちなみに犬の飼い主様には、

(1) 現在居住している市区町村に飼い犬の登録をすること
(2) 飼い犬に年1回の狂犬病予防注射を受けさせること
(3) 犬の鑑札と注射済票を飼い犬に装着すること
が義務付けられております。
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義務ではありますが、この二つを装着することは飼い主様にとってメリットがふたつあります。

ひとつは、もし犬が迷子になっても、装着されている鑑札から確実に飼い主の元に戻すことができることです。

もうひとつは、狂犬病の発生とまん延を防止するため、都道府県等の保健所では、所有者の分からない犬や予防注射を適切に受けていない犬(鑑札や注射済票を付けていない犬)の身柄を拘束する必要があるのですが、これを未然に防止できることです。

万が一の時にその犬を守ることに繋がりますので、鑑札と注射済証は装着しましょう!

出典: 犬の鑑札、注射済票について|厚生労働省